俺と彼女の本意
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この人楽しんでるんじゃないかと思えてしまう
「それはそうと、君の目に早乙女雪乃はどう映った?」
「悪魔」
俺が間髪入れずにそう言うと糸井先生は残念そうに目線を下に逸らした
俺は率直な意見を述べたまでだ
実際に早乙女が俺をどういう風に見ているかなどどうでもいいが、俺からは素直に悪魔としてしか認識がない
その上たまに惑わされたりする・・・・・・これは自分のせいですね。はい
「彼女は根は優しいんだがな。世の中が優しくないからな、さぞ生きづらかろう」
「早乙女が優しいというところには共感出来ませんが、世の中が優しくないってところには共感できます」
自分は悪くない、世界が悪いんだ
どこか言い訳じみているが意外と的を射ている言葉だと思う
自分が悪くなくとも世界が、周りが間違っていることだってある
周りは全てを優しく受け入れてくれるわけじゃない
たとえそれが正しくとも自分達と思想や行動が違えば、悪と決めつけ断罪する
だから一般社会に生きる人々は協調し、自分と相手を騙しながら生きているのだ
違うことをすれば追放されると知っているから、それが暗黙のルールだとわかっているから
だが俺はそんなものに意味を見出そうとは思わない
そんな上辺だけの関係も現状を維持するだけの変わりたくないという思いも俺は信じない
それは嘘であり、願望にすぎないから
「そうか。やはり君は捻くれているな」
「立派な社会不適合者ですよ、俺は。捻くれているのは当たり前です」
俺がそう言うと糸井先生もそうだなと言って笑い飛ばしてきた
「ではもういいぞ、羽武谷」
俺はその言葉を聞き、さっさと外に出ていくことにした
☆☆☆
糸井先生との話し合いの後、俺は早乙女に一言今日は部活に出れないと言ってからある場所に向かっていた
そこはミッドチルダの首都、クラナガン
ミッドチルダとは俺のいる地球とは別次元に存在する魔法の世界だ
魔法と聞くとファンタジーな印象を受けるが実際そんなものはほとんど無い
この世界には時空管理局といった幾つもの別次元の世界を管理する巨大な組織がある
その時空管理局地上本部の地下に俺は用があるのだ
地下と言ってもかなり深いわけではなく、6階までしかない
その6階にいるある女性に今日は会いに来た
一言では説明しきれないが周りからは変人や天才と様々な呼ばれ方をしていてデバイスの開発、研究を行っている
「先生ー、いる?」
俺はそう一言告げてからドアを開けて中に入った
中は研究室のようになっていてあちこちで様々な機械が稼働していることがわかる
一部分にはよくわからないぬいぐるみが置いてあ
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