マブラヴ
0833話
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起こされては洒落にならない。
「ともあれ、条約に従ってもし兵器を向こうに売り出すという事になった場合は、シャドウミラーが一旦買い上げてから向こうに売る形になると思う。それに、向こうの世界にしても一度に大量の機種を持ち込まれても整備の面で混乱するだろうしな。それよりも、兵器ではなく食料や資源の類が向こうにはかなり売れると思うから、そっちの方向で考えを進めて欲しい。特に日持ちする軍用のレーションなんかは、あればあるだけ売れるだろう。……まぁ、首脳会談の結果如何によっては無駄になる可能性も否定出来ないが」
そう口に出しつつも、俺としてはオーストラリアがこっちの手を拒む事は無いだろうと判断している。
何しろ、人類絶滅の危機だからな。生き残れる手段があるのなら、何が何でもそれを選ばざるを得ないだろう。
マブラヴ世界であれば、オーストラリアで作られている食料の輸出を取引材料にも出来るだろうが、俺達の場合はそもそもこっちが輸出する側に回ろうとしているんだから、それも出来ない。
戦術機の技術に関しては、正直オーストラリアはマブラヴ世界の中でも後進国に近いし。
……日本よりも国力があるのに、独自開発出来ないってのは何でなんだろうな? イギリス辺りは周辺諸国と協力して第3世代機を作るプロジェクトを立ち上げているというのに、オーストラリアではそれをしている様子も無い。
まぁ、地球に降ってくるBETAの着陸ユニットは宇宙で撃ち落としているし、周辺は海に囲まれているという関係上危機感がBETAと接している日本やイギリスに比べて低いのは間違いないが……ともあれ、その辺に関しては他国の事だし俺達シャドウミラーが関与すべき事態では無い。
「とにかく、マブラヴ世界についての情報はデータとして送った通りだ。各自の世界でも色々と考えはあるだろうが、出来る事を考えておいてくれ」
まぁ、元々はマブラヴ世界を見捨てようとしていた俺が言うべき言葉じゃないよな。
そんな風に思いつつ、その日の通信会談は終了するのだった。
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