水を留めし少年
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っているのか一瞬理解ができなかった。
冷たい感覚が喉元を襲う。
「アカネ、君死ぬよ」
殺意なんてものはなく、感情そのものがない、そんな顔だった。
こいつには感情がないのか。
恐怖や不安を感じるよりも疑問が
アカネを支配していた。
動けなかった、動こうとも思えなかった。
「僕は暇じゃないんだ、ずっとイフリートに守っててもらえ」
気づいた時、アオトはすでにその刃を収め雑踏に向かって歩みを進めているところだった。
「アオト?もういいの?」
「あぁ、雑魚には興味はない」
「このままだと私オバケみたいじゃない?ほーら…」
「はいはい、水後であげるから今はちっちゃくなっとけよ…」
10秒もしないうちに二人は完全に見えなくなった。
「おい、イフリート」
「ん?なんだ?」
「俺も強くなれるか?」
「急になんだ、あいつに腹でも立ったか?」
「いいや、あいつの笑顔が見てみたくなった」
心の炎が一層大きく、また大きくなるのをイフリートは優しげに見つめていた。
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