第九話 懐かしい夢
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…?」
ブイモンには目の前にいる大輔が、とても小さく見えた。
フェイト「大輔、お姉さんいるの?」
大輔「…ああ、いつも俺のことを悪く言う、最低な姉貴だと思ってた…今まで」
フェイト「え?」
大輔「最低なのは俺の方だった!!姉ちゃんはいつも一人で頑張ってたのに俺は簡単にあの時のことを忘れて…」
フェイト「…………」
大輔「俺、姉ちゃんに何て言えば…」
泣きじゃくる大輔にブイモンが静かに口を開いた。
ブイモン[光が丘テロのことを思い出したって、そして大輔がジュンに言いたいことを言えばいいんじゃないかな?]
大輔「…けど……」
ブイモン[大輔は“勇気”を受け継いだじゃないか。それって大輔は勇気をあいつらの中で誰よりも強く持ってるってことだと思う。]
絶対にそうだ。
勇気の紋章の所有者である太一も、太一の妹であるヒカリも勇気のデジメンタルを手に入れられなかったのだから。
フェイト「そうだよ、大輔。お姉さんと仲直りしたいんでしょ?もしかしたら出来るかもしれないでしょ」
大輔はハッとなる。
フェイトはプレシアと仲良くしたくても出来ないのだ。
しかもプレシアは不治の病。
それに比べれば自分にはまだ可能性がある。
生きているのだから、いつか分かり合えるはずだ。
フェイト「いつかお姉さんと仲直り出来るって、私も祈るから」
大輔の手を優しく握ってくれるフェイトに、年上、年下関係なくフェイトを抱きしめてしまった。
フェイト「だ、大輔…?」
赤面して大輔を見遣るフェイト。
大輔はフェイトから伝わる早い鼓動と、肌から漂う甘い匂いに幼い頃、姉に縋っていたような安心感を覚えた。
その気持ちを感じ取ったのか、フェイトの腕がゆっくりと大輔の頭をやんわりと抱き締めた。
ブイモン[アルフ]
アルフ「そうだね…」
気を利かせた二人がリビングを後にする。
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