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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第454話】
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そう返事を返す最中に鳴り響く着信音、慣れた手つきで鈴音はスカートのポケットから携帯を取り出すとその場で電話に出た。


「ティナ、どうしたの? ――ぅん、ぅん。 ――え? あ〜、楊候補生管理官が……。 ぅん。 ――今? ヒルトと一緒――へ? ぅん、分かった。 ……ってかあんた達、二人で【日米同盟】の話なんかして楽しいの? ――まぁ良いわ、ヒルトにそう伝えておくから、それと直ぐに戻るからって伝えて」


 一通り通話を終えると、鈴音は携帯をポケットに仕舞う。


「ヒルト、悪いけどアタシそろそろ戻るね? ――後、ティナから伝言なんだけど――『また日米同盟について熱く語りましょ?』――って。 ……あんた達二人で日米同盟語ったからって、何か変わる訳じゃ無いのに、変な事で盛り上がってるのね?」

「あ、ま、まあな」


 日米同盟――多分だが『アレ』の事だろう。

 脳裏に過るその時の行為に、下半身に血液が集中するのを感じた俺はそれを払拭するように頭を軽く振った。

 鈴音はそれを見て疑問符を浮かべるが、早く戻らないといけないのか慌てた表情を浮かべると――。


「じゃ、じゃあまた明日ね!」

「あぁ、また明日な」


 駆け足で寮の方へと戻っていく鈴音を手を振って見送る、それと同時に木に登っていた猫が鳴き声を鳴らしながら降りてきた。

 一頻りにゃーにゃーと鳴くと、船が入港している港方面へと駆けていった。


「……そういや、鈴音があんな風に猫と戯れる姿、初めて見たかもな」


 そんな独り言が風に乗って空へと消えていく――秋風に小さく身震いした俺は、鈴音と同じく寮へと戻ることに決めた。
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