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横浜事変-the mixing black&white-
信じる道が茨だらけの通過点であることに殺し屋達は気付かない
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がぶつかった程度の問題でしかなかったようだ。
と、ヘヴンヴォイスのバンが途中でいきなり減速し、ウィンカーを左に点滅させた。それに合わせて大河内も彼らを追ったのだが、その先は住宅街だった。
「あいつら、ここで何をする気だ?」
敵に対する疑念は深まるばかりだ。そこで彼らの車が突然停まり、中から敵が出てきた。彼らは陸上選手並み速さで走り出し、車両通行禁止の小さな道へと入ってしまった。
予想だにしなかった大胆さに歯噛みしながら、大河内は相手のバンを通り過ぎて偶然見つけた有料駐車場に車を停めた。そして後ろにいる殺し屋達を見やり、
「追うぞ!」
と言った。
チームCは敵が進入していった小道を走り、敵の姿を追い続ける。そんな中、大河内は現在地を確認するために携帯を開き、一件のメールが届いていた事を知った。
それが本部からのものであると分かると彼はすぐに開き、怪訝そうな顔をしてその名を呟いた。
「ここは――」
*****
それは偶然か必然か、同じ情報が違う場所にいる二つのチームにもたらされた。
「「石川町の女学院……?」」
一つはパーキングエリアの地下で。もう一つはすでに到達した場所で。彼らは同時に自分達が目指すべき地点の名を口にしたのだ。
与えられた情報と作戦自体が敵の罠だという事実を知らないまま、殺し屋達は自らの足で茨の道を歩き出したのだ。
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