次へとつながる予感
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、そのやり取りの最中に大声で行われた会話で、銀髪少女の名前が“トゥアール”である事が分かったが、どうでもよかった事なので瀧馬は脳内には止めなかった。
「明らかな銃刀法違反と過剰防衛だろうが……俺が電話しと―――チッ、携帯家に置いてきたか」
『……相棒ッテ、常識人だよなホント。周りの奴等とかラブコメモノ張りにシカトしてんノニ』
「物語と現実を一緒にするんじゃねえ。ああいうのを見たら通報するのが普通なんだよ」
常識人が非常識人の様に扱われるこの世界で、彼はもしかすると唯一の良心なのかもしれない。……他は、突き抜けたツインテール馬鹿に、言葉で説得するという事を考えられない過剰防衛娘、果てはスケールの小さい侵略者……いや変態達。
明らかに瀧馬は別の意味で浮いているが、常識人である事に変わりは無い。
目の前で何故だか景色がホワイトアウトしていきテロップが流れ始める謎の光景を目の当たりにした瀧馬は、目をこすり再び愛香にトゥアールが捕まって制裁を加えられているのを見て、先程のは夢であると決めつける事にした。
「……そうだラース。俺の体は?」
『聞いたのついこの間じゃねェカ。まだまだかかるッテ。暫くは聞いても同じことしか返せなイゼ』
「だが、出来てはいるんだよな?」
『あったり前ヨ。ちなみに俺の体の復元も同時進行中なんデネ』
「ハ、欲張りな奴だ」
『チッチッ、義理堅く自分を大事にするやつ、って言イナ』
何一つ変わらない様に見える日常の中を、しかし日常では決してアリア無い言葉を交わしながら、瀧馬とラースは学校へと向かっていく。
「……ん」
いやにまぶしく感じる空を、瀧馬は不意に見上げてみた。
その時だった。
《ハーッッハッハァ!! ツインテイルズ! そしてグラトニーよ! ドラグギルディ隊長を倒したからと言って浮かれてはおるまいな!? もしそうならば気を引き締める事だ! ここから先は我等も本気で相手をしにいくぞっ!! まずはこの私、学校水着属性のタイガギルディが先陣をきらせてもらう!!》
空中を切り取る様にして映像が映し出され、虎の風貌を持つ怪人が名乗りあげたのは。
その言葉に、瀧馬は違和感を感じた。
「なんで……アイツらはサーストが倒した事を知らないんだ?」
『映像諸共いかれたんだろウナ。だからツインテイルズが倒したって判断してんだと思ウゼ。それぐらいできて不思議じゃアないノガ、俺ら単純感情のエレメリアンヨ』
「なるほど」
前を見ると、同じ結論に至ったか慌てながらも徐々に落ち着いて行く総二と愛香が映る。一般人からも彼から
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