次へとつながる予感
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遅刻しそうも無い時間なので通学路をゆっくりと歩く瀧馬は、途中でまたコンビニによって数個パンを買っていく。
大きな菓子パンを一口で半分齧り取った事にラースが大笑いし、瀧馬はそれに苦々しい顔で言い訳を口にする。
すると、そんなやり取りを行っている内に、ラースのお目当てであるテイルレッドこと総二と、テイルブルーこと愛香が、何時ぞやの銀髪の少女を引き連れて歩いているのに出くわした。
頭を悩ませている光景に、ラースは歓喜の声を上げる。
『クハハハ! やっぱり悩んでやがるよ!! 相棒、あいつ等の会話聞いちゃワネ?』
「止めろ、趣味の悪い……聞くまでも無くサーストの事だろうが」
瀧馬の言うとおり、まず間違いなくそれであろう。
皆さまは知っての通り、総二達はサーストに思いっきり手がらを取られており、且つグラトニーの時以上に何者かすら分かっていないので、パンクせんばかりに悩む事必死だ。
同時に、雰囲気もばっちりな中で覚悟を決めたのに、行き成りとんでもない実力の奴に横取りされた所為か、彼らの間に流れる空気は微妙な物となっている。
だが、瀧馬の台詞にラースは否定で返した。
『チッチッチッ、肝心なのは話の題材じゃあ無く内容サ。どんな会話をしているのかが重要なんダヨ』
「……どうでもいい、何であろうと聞くのは御免なんだよ」
『チェ、ケーチ』
「ケチで結構、何とでも呼べ」
そこで会話はストップした……かと思いきや、不意に瀧馬は上を見上げ、厳しい声で呟く。
「もっと……もっと強くならなきゃあな」
『別にいいだろ強くならんデモ。今の時点のグラトニーでだって、少なくとも戦闘での実力では圧倒的に上回ってんだかラヨ。余程の事が無い限りアイツらにゃ負けないッテ』
「その余程の事が今回起きたろうが。それに実力だけ挙げりゃいいってもんじゃない。グラトニーは攻撃一辺倒すぎる。サースト戦でようやく防御手段が手に入ったぐらいだからな……臨機応変に対応できるようにするためだ」
『ホント見た目に行動によラズ、意外と律儀な奴だこっテネ。まー良イゼ、そこまで言うんなら異論はねェヨ。一応のアドバイスもやるから鍛エナ』
「……おうよ」
と、上げていた顔を戻した瀧馬は、歩幅を変えず歩みを止めず、しかし他は完璧にフリーズするという器用さを見せつけた。
何故そんな事になっているかと言うと……目の前の銀髪の少女が突如として銃を持ちだし、ソレを愛華へ向けて熱線らしき弾を発射。しかし愛香はかなり熱そうなそれを素手で弾いて、全身を砕いてやるともいわんばかりに、銀髪少女の腕へと手を掛けていたからだ。
ちなみに
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