空白期 第18話 「金色の少女達」
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るかは分からない。まあファラのようにシュテルが担当しているわけではないので、おかしな方向に進む可能性は低いと思うが。
――シュテルがファラにやっていることがおかしいってわけじゃないけど、1年前と比べたらファラは大分変わったしな。簡単に言えば振る舞いが淑女っぽくなった。セイバーが出来てからは、姉として振る舞いたいからか自分から教わってるみたいだし……どうなるんだろうな本当。
『じゃあショウさん、始めますね』
了解、と返事をすると訓練用のターゲットが現れる。セイバーのデータを取ることがメインなので、俺は魔力弾を生成し、狙いや発射のタイミングは彼女に任せた。次々と現れるターゲットにセイバーは魔力弾を放っていくが、ジャストヒットしているのは3発に1発といったところだろうか。
〔セイバー、前から思ってたけど射撃は苦手か〕
〔そういうわけでは……ただマスターとのタイミングを掴みきれていないだけです〕
〔……それもそうだな〕
今日までに何度かユニゾンはしているが、このように戦闘面でのデータを取り始めたのは最近だ。いくら俺のデータを元に製作されているとはいえ、過去の俺と今の俺とでは多少なりとも変化がある。攻撃や防御のタイミングを100%合わせるにはまだまだトレーニングが必要だろう。
――それにセイバーは近接系による個人戦闘を得意とするベルカ式の魔法を主体にしている。遠距離や複数戦闘を切り捨てている魔法体系である以上、必要以上の射撃を求めるのは間違いかもしれないな。俺も昔に比べれば近接戦闘が主体になっているし、セイバーの真価は近接戦闘で発揮されるんだから。
『えっと、次のターゲットですけど少し間を空けますので近接戦闘に移行してください』
「了解。セイバー」
ユーリの指示から俺の意図を汲み取ったのか、具体的な指示をする前に深い黄金色の刀身を備える流麗なロングソードを出現させた。漆黒色のファラの剣と比べると実に派手な造りをしているが、ベルカ式用に作られた一振りであるため丈夫だ。
――そのせいかファラのより格段に重いわけだが。正直今の俺では両手持ちじゃないときつい。身体能力向上を全力でやれば片手でもいけるだろうが……今は仕方がないか。
聞いた話では、はやての存在がなければセイバーの試験運用はまだ先だったらしい。つまり、この剣は本来今よりも成長した俺が使うはずだったのでファラよりも重く作られているのは当然のことなのだ。セイバーの助けもあり、なおかつ持てないわけでもないため、わざわざ軽く作り直してもらうのも悪いだろう。
〔行けるなセイバー〕
〔もちろんです!〕
力強い返事をするだけあって、全く違和感を覚えることなく前方のターゲットに一閃入れることが出来た。
俺の近接戦闘のデータを重要視して作られているの
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