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転生とらぶる
マブラヴ
0832話
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令してホワイトスターへと戻るのだった。





「あら、お帰り。その様子だと騒動は収まったみたいね」

 居住区画にある屋敷へと戻ると、そこはレモンの姿だけが残っていた。
 既に時間も午前10時を過ぎているのを思えば、他の面子はとっくに自分の仕事へと向かったのだろう。
 特にシェリル辺りは、歌姫としてかなり忙しい毎日を送っているしな。
 ……そう言えば、結局異世界でのライブはまだ企画状態で全く進んでいないが、どうなるのやら。

「レモンはいいのか?」

 ここ暫くで技術班最大の仕事だったニヴルヘイムの完成と、イルメヤの改良が終わって一段落した状態ではあると言っても、まだ完全に暇になったわけではない。
 マクロス世界で得た技術は一応シャドウミラーの技術に統合されてはいるが、その熟成を含めて色々とやるべき事は多い筈だ。
 だが、そんな俺の疑問に戻ってきたのは、レモンの笑み。それもどちらかと言えばニヤリとでも表現出来そうなタイプの笑みだ。

「ええ。アクセルを……より正確には、向こうの世界の……戦術機って言ったかしら。それを受け取る必要があるでしょ?」
「よく俺が戦術機を奪ってくると分かったな」
「ふふっ、私とアクセルの付き合いがどれだけ長いと思っているのよ。このシャドウミラーの中でも私達2人は最古参なのよ? アクセルの考えていることくらいは大体想像出来るわ。技術班に対するお土産という意味の他にも、シャドウミラーとしては戦術機を分析しておきたいと思っていたんでしょ?」

 お見通しか。こういう時に付き合いの長さというのはこっちの行動を見抜いてくるよな。そもそも、俺がマクロス世界でシェリルを受け入れた件に関してもあっさりと見抜いていたし。
 思わず小さく笑みを浮かべ、両手を挙げる。

「お手上げだ。降参だよ。……ただ、戦術機に関してはもしかしたら向こうに返却する事になるかもしれないというのを承知の上で調査をしてくれ」

 その言葉に微かに眉を顰めるものの、やがて小さく溜息を吐いて頷く。

「分かったわよ。それでどんな機種を何機くらい持ってきたの?」
「F-15CとF-18。どちらも戦術機の中では第2世代と呼ばれている機体で、世界的に見ても主力機だな。一応日本が第3世代戦術機の開発に成功したらしいが……ああ、いや。第3世代機はスウェーデンにもJAS-39とかいうのがあったか」
「そう、いずれ入手出来たらいいわね」

 そう告げ、レモンの口元に浮かんだ笑みは、間違いなく獲物を捕らえた肉食獣のものだった。
 ……もしかしてOGs世界の時のように日本やスウェーデンに忍び込めとか言われないだろうな?
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