マブラヴ
0832話
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「分かっている。軍の中でも一部の暴走なんだろう?」
アメリカの手先云々というのは、ここでは口にしない。向こうにしてもその件をこちらに握られているというのは予想してはいるだろうが、まさか世界第2位の国がそれを口に出来る訳も無いだろう。
ただ勿論……
「だが、軍の一部とは言ってもそれはオーストラリアが取った行動に間違いないというのは事実だ。この件についての賠償やその他の問題は後日シャドウミラーの外交担当の者と話し合って決めて貰おう」
外交のカードとして使える以上、使わせて貰うけどな。
それにこいつらがアメリカの手の者だってのはあくまでも予想でしかないから、ここでは口に出せないし。
そっちに関しては、オーストラリアと国交を結んだ後で詳しく調べていけばいい。
どのみち、今回の件でただでさえ有利な条件が更に有利になったのだから、悪い事では無い、か。
パイロットを引きずり出しては、1ヶ所へと集めているのを見ながらそう思う。
にしてもまた、随分と趣味的なパイロットスーツだな。
「アクセル代表、その……彼等は何を?」
単なる武装解除にしては疑問に思ったのか、クリメナがそう尋ねてくる。
その問いに、小さく肩を竦めてから口を開く。
「悪いが、あの戦術機24機は俺達が鹵獲した物だ。パイロットに関してはそちらとしても色々と問題があるだろうから返させて貰うが、機体に関しては証拠物件としてこちらで預からせて貰う。……ああ、安心しろ。相応の対価を支払うのならきちんと返却するからな」
「相応の対価、とは?」
「その辺に関しては、もう少し……ああ、来たな」
クリメナに言葉を返していると、ゲートがある付近で眩しく何かが輝く。
それを見た瞬間、護衛としてついてきた軍人達が庇うようにクリメナの前に出る。
いや、そんな大仰な反応をしなくても、ただの転移フィールドなんだが。クリメナ自身はゲートを設置したときにはいたが、護衛の軍人達は違ったのだろう。
その転移フィールドが消え去った後、そこに残っていたのは4人の人物。
外交担当のエザリアとレオン。そして2人の――正確にはレオン直属の――部下だ。
「話に聞いていた通り、もう片付いているようね。それで、アクセル。そちらの方が?」
こちらに近づいてくる4人を代表して問い掛けてくるエザリアに、小さく頷く。
「ああ。オーストラリアの外務省副長官のクリメナ・バソールトだ。今回の軍人の暴走に慌てて駆けつけた。……クリメナ、こっちがエザリア・ジュール。で、そっちがその部下のレオン・三島。この2人がシャドウミラーの外交担当だから、国交に関しての条件等はこっちと話し合って貰う」
「そうでしたか。ただいまご紹介に与りましたク
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