二十四章 幕間劇
烏と雀と三人での遠足
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ろ、炎で囲炉裏をつけるから」
そう言うと俺は灰の中に炭をくべ、火を手元にありつつ炭の薪を上に乗せてから小さな炎が上がった。囲炉裏の周辺にほのかな温もりであったけど、濡れた服で冷えた体を暖めるには足りないようだ。外の様子を見るにゲリラ豪雨の強化版みたいで、さっきより雨足が強くなっていた。トレミー情報だとしばらく豪雨になりそうだと教えてくれるからか、しばらくは動けないようだなと思った。
「お兄ちゃん、寒いよぅ」
「・・・・・」
烏と雀はぴたりと寄り添い、互いの体を温め合っている。唇はうっすら紫になっているから、このままでは三人とも風邪をひいてしまいそうだ。
「ふむ、どうしようか?俺の翼が布団代わりになるけど・・・・」
「あ!そうだ!お姉ちゃん、あの方法があるよ」
「?」
「ほら、前に教えてくれた、体を温め合う方法!」
「!!!」
「あれ、とっても体がぽかぽかするよね」
「(ぶんぶん)」
「烏は嫌がっているように見えるけど、方法はあるのか?」
「皆で裸になって、ぴたってくっつくの!あとお兄ちゃんの翼を出してくれるなら何倍も温かくなるね!」
ああなるほどな、体をぴたっとくっついて暖を取る。いい方法だと思うけど烏は、更に首を横に振った後に顔を赤くして拒否理由は何となく分かったけど。雪山の遭難とかにはよく使われる方法だけど、まあいいのかな。俺は全然構わないけど、それに二人とも妾候補だし。そんでその方法を教えたのは烏らしいし、いつもはいいけど俺という異性がいるからダメらしい。
「くしゅんっ!」
「!」
「ふえっ・・・・・ふあっ・・・・ごめん、くしゃみ・・・・くちゅんっ!」
「・・・・・」
「ふえ・・・・?温めあいっこ、してくれるの?」
「・・・・・」
「そうだな、京討ち込みも近いのに雀が風邪を引いちゃったら、皆に迷惑かけちゃうもんね」
「(こくん)」
「そうと決まったら・・・・・」
雀が鞄の中に手を入れて、もぞもぞと何かを探っていた。出てきたのはだるま落としだったけど、再び鞄に手を突っ込んだけど、今度は水筒だった。この場に関係ないような様々な物を取り出した後に最後に取り出したのは大判で厚手の布だったけど、俺は空間から更に毛布を取り出したけどね。
「野営の時はこれをお布団にしてるの。これなら三人で包まれるよ!」
そう言いながら、二人は服を脱ぎ始めたので服を乾かす機械で俺と二人の服を乾燥機に放り込んだ後に、雀が持っていた布と空間から出した毛布で重ねてから6対12枚の翼を展開して二人を包みながら毛布に包まった。そんで前に太陽光を吸収しといたから、それで金色の翼に火傷しないように微調整をする。
「へへっ、お兄ちゃんの翼も
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