二十四章 幕間劇
烏と雀と三人での遠足
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「うん!」
烏の後をついて行くとそこには小さな川があり、自然がいっぱいなところだった。川があったので喜ぶ雀、持っていた鞄を置くと高下駄を脱いで川へと一直線に走っていくから転ぶなよと注意をする。俺は靴と靴下を脱いだ状態にして、ズボンの裾もめくりながら行った。ここまで来たら汗をかいてはいなくとも、一時だけ水からお湯にする事も可能なのでそうしようと準備をする。
「・・・・・」
「烏はいいのか?」
「・・・・・」
「もしかして水が怖いのかな?」
「(ふるふる)」
「そんじゃ一緒に行こうよ」
「・・・・・」
今日の天気予報だと晴れだと聞いているし、今水遊びしても風邪などは引かないはずだけど山の天気は変わりやすいのは知っている。烏は少しの間考えていたが、銃を置くと高下駄を脱いだ。
「お兄ちゃん、お姉ちゃん、早く早くー!」
「・・・・・」
雀に呼ばれて走り出してから、少し行ったところで烏は一瞬俺を振り返る。いったい烏はどうしてこっちを見るんだろう?と推測みたいに考えながら、俺も川まで走って行く。
「凄く気持ちいいよ!ほら、お魚も泳いでいる!」
雀が水面を蹴り、水飛沫が舞い上がるけど俺には一切水飛沫が身体にかからないようにしている。烏も水に足をつけると、雀の横に立っていた。
「お兄ちゃん、どうしたの?おいでよ!」
「はいはい、今行きますよー」
川に入り、二人の前に立っていたら違和感を感じていた原因が分かった。
「烏は高下駄を履いているから分からなかったけど、雀より烏の方が背低いんだな」
「!」
「それは仕方ないと思うよ。だってお姉ちゃん、雀よりも歯の高い高下駄履いてるんだもん」
「!!」
「お姉ちゃん、雀より背が高く見られたいの。ね、お姉ちゃん?」
「・・・・・・」
そう言うと何だか様子がおかしい烏、背が小さいのを気にしているのかな?姉より妹の方が背が高いからというのは、あまりないケースだな。
「・・・・あ、れ?これって、お兄ちゃんには内緒って言われてたんだっけ?」
「・・・・・」
ばっしゃん!!と音を立てたと同時に烏は雀に水をぶっかけていた。さっきまでは銃を持っていたからもしれんが、今はそこに置いてあるからなのか水をぶっかけ合っていた様子をビデオモードでちゃっかりと録画していた俺だった。
「おいおい、あまり水ぶっかけると風邪引くぞ?」
「・・・・・」
「・・・・・」
「どした?黙ったりして」
「せーのっ」
ばっしゃん!!と水をぶっかけられたので、俺は咄嗟に水の壁でガードしてから指鉄砲の形を作ってから攻撃態勢に入った。烏と雀はそれはいくら何でもズルいと言いながらだったが、川
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