二十四章 幕間劇
烏と雀と三人での遠足
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は次の戦を終わってからだな。俺も嬉しくなったが、足取りも軽くなり裏山へと向かう俺と烏と雀だった。裏山と言っても、館の真裏に隣接している訳ではないから歩けば一時間はかかるところだ。躑躅ヶ崎館から歩いてきたからなのか、だんだん大きな建物が遠くのように見えた。
「らんらんらーん♪らんらんらーん♪遠足、遠足、楽しいなー♪」
「・・・・・」
「二人とも楽しそうだな」
「すっごく楽しいよ!今からこんなに楽しかったら、お弁当の時間には気絶しちゃうかも」
「それは勘弁してくれよ」
「・・・・・」
「お姉ちゃんは、絶叫しちゃうかもしれないって」
「・・・・それはそれで凄く見てみたいかも」
「あのね、実はこの遠足、お姉ちゃんが行こうって言い出したんだよ」
へえーそうなのか。烏曰く俺がきっと疲れているから、息抜きさせてあげようとしてくれたそうだ。まあ最近はますます地上と上空を滑空していたような気がする、それをたぶん久遠達や一真隊の者たちも見ていたのだろう。
「そう言う事なら嬉しいもんだ、こっちは最近は忙しい限りだったからか。息抜きがなかったからな」
「よかったねお姉ちゃん!お姉ちゃんの提案で、お兄ちゃんとっても喜んでくれてるよ!」
「・・・・・・・・・」
何かさっきから烏の様子がおかしいぞ?身体を揺らして顔を青くして否定しているかのような感じだった。
「・・・・あ、れ?これって、お兄ちゃんには内緒って言われてたんだっけ?」
「(こくん)」
なるほど、俺に秘密なはずが雀の軽い口で喋っちゃったから様子がおかしかったのか。そう思うと烏は背中にあった狙撃銃を構えていた、烏を怒らせると背中にある銃を抜くとは。乙女心を持っている烏だったけど。
「あ、あ、お姉ちゃん、銃は無し!たんま!」
そう言うとホントに撃ってきた烏だった。雀は烏にマジで謝っていたけど、それにしても追いかけ回して気が済んだのか銃を収めた烏。俺は腰のホルスターに入れているから大丈夫だけど、敵が来たら早撃ちは得意だな。
「烏、怒る気持ちは分かるけど雀に向けて銃を向けてはダメだろう?」
「・・・・・」
「そりゃさっきのは雀が悪いけど、烏が俺に気を遣う事は凄く嬉しい事なんだから。ありがとうな」
「・・・・・(ぽ)」
あ、烏の顔が赤くなった。雀は烏の顔が真っ赤になったので口に出した、そんでまた銃を構えた。で、結局撃ったけどね。道中色々あったが、俺達は裏山に辿り着いた。弁当はどこで食べようかと提案を出そうとしたが、あそきにある木の下はどうだ?と俺が提案する。
「・・・・・」
「お姉ちゃんが、川のせせらぎの音が聞こえるって!近くに川があるのかも」
「じゃ、そこに行ってみようか」
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