二十四章 幕間劇
烏と雀と三人での遠足
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手を入れる。あと俺も一葉の一言で呆れてモノも言えない、一葉が食べた後なのはもう分かっていた。
「これをお持ちなさい。まだたくさん入っているはずです」
渡された巾着を雀が開けると、中から和紙に包まれた小さな干菓子がたくさん出てきた。やはり一葉よりも幽の方がたくさん持っていたようだ。
「うわあ!こんなにたくさん!」
「・・・・・」
二人の口からは今にもよだれが垂れそうなので、その巾着を俺が奪い取るようにして俺が持った。
「ありがとうございます!あとお兄ちゃんが持ってくれた方が、雀たちだとすぐ食べてしまうから持ってていいよお兄ちゃん」
「(ぺこり)」
「今更だけど、このお干菓子は結構高いのでは?」
「ふふ、良いのじゃ。それで皆が喜んでくれるのなら安いものじゃ」
「公方様は、ほぼご自分でお召し上がりになられましたが」
「うぐっ。相変わらず幽は厳しいのう・・・・」
バツの悪い顔をした一葉と幽が廊下の角に消えるのを見送った後に俺達は再び歩き出した。巾着は俺が預かる事にしたので、空間に入れておいた。
「あら、ハニー!」
次に会ったのは、梅と雫だった。
「烏さん、雀さん、無事に一真様と会えたんですね」
「うん!」
「・・・・・」
「遠足、楽しんで来て下さいね」
「もっちろん!」
「(こくん)」
「二人は烏と雀が遠足に行く事を知っていたのか」
「当たり前ですわ。烏さんと雀さんだって、こんな状況下で私と雫さんの許可無しに遠足なんて行きませんわよ」
「さすがに、忙しい時に抜けられたら困りますけど、少し落ち着いてきましたので」
ああやっぱりな、鉄砲隊を任されている梅の許可無しには行けないよな。でも最近になって落ち着いてきたのはホントのようだったけど、そしたら梅がさっきいい物を頂いたと言って渡すが遠足のおやつだったけど。そしたら雫の分も渡してきたけど、中身は何だろうな。烏と雀の手のひらに、それぞれべっこう飴の包みがのせらてる。
「うわあ、ありがとう!」
「(ぺこり)」
「気を付けて行ってらっしゃい」
「はーい」
「(こくん)」
そんで梅と雫の二人と別れた後に雀は俺に飴を預けた、まあ俺が管理した方がいいと烏からも言っているようなもんだし。そんで館の城門前に行くと、今度は鞠、綾那と歌夜に遭遇した。遠足に行くまで結構人に会うな。
「あら・・・・お揃いでお出かけですか?」
「一真!危険な場所に行くんだったら、鞠もお供するの!」
「危険な場所じゃないから大丈夫さ、ちょいと裏山に遠足行くだけなんだから」
「遠足・・・・?」
鞠の視線が俺の後ろにいる二人に注がれていた。一葉のような空気を読ま
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