暁 〜小説投稿サイト〜
鎧虫戦記-バグレイダース-
第21話 中国に降り注ぐ豪雨
[5/5]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話
してしまった。

「私‥‥‥‥‥‥‥戻ってる‥‥‥‥‥痛ッ!」

雨に頭痛が走った。 あの時のダメージはまだ残っているようだ。

「無理しすぎちゃった‥‥‥‥‥‥あ、豪さんはッ!?」

彼女はカマキリ型の方を見た。

 メキメキメキメキメキメキ‥‥‥‥‥‥ッ!!

カマキリ型の身体が徐々に縮んでいった。

 ガシャシャシャン!!   ドシャッ!

豪の換装が解けて、そのまま地面に落下した。
カマキリ型を地面に倒していたのが功を奏し
低い高さだったので、大した怪我はないようだ。

「豪さん‥‥‥‥‥‥良かった‥‥‥‥‥‥」

雨は泣きながら豪を起こした。

「起きて、ねぇ豪さん、起きてってば」

豪は彼女にユサユサと揺らされているが、彼は全く反応を示さなかった。
雨の顔が少しずつ崩れていった。

「迅さん‥‥‥‥‥豪さんが‥‥‥‥‥‥豪さんが起きないよぉ」

雨は顔をくしゃくしゃにして迅に言った。

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

迅はしばらく口を閉じていた。しかし
言わなければならないことなので、ついに口を開き答えた。

「おそらく‥‥‥‥‥‥‥間に合わなかった‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

迅は悔しさに拳を握りしめた。

「‥‥‥え‥‥‥‥‥‥嘘だよね?‥‥‥‥‥だって、さっきまで私と話してたんだよ?」

雨は必死に泣くのをこらえていた。だが、彼女の記憶の中で
話しかけてくる豪の声が頭の中に響き渡っていた。
そしてついに、耐えられる限界を超えてしまった。

「そんなの‥‥‥‥やだ‥‥‥‥‥やだよぉ‥‥‥‥‥グスッ‥‥‥‥うぅっ‥‥‥‥‥‥
 うあああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーんッ!!!!」

雨は降り注ぐ豪雨の中、大声で泣き始めた。
[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ