第21話 中国に降り注ぐ豪雨
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してしまった。
「私‥‥‥‥‥‥‥戻ってる‥‥‥‥‥痛ッ!」
雨に頭痛が走った。 あの時のダメージはまだ残っているようだ。
「無理しすぎちゃった‥‥‥‥‥‥あ、豪さんはッ!?」
彼女はカマキリ型の方を見た。
メキメキメキメキメキメキ‥‥‥‥‥‥ッ!!
カマキリ型の身体が徐々に縮んでいった。
ガシャシャシャン!! ドシャッ!
豪の換装が解けて、そのまま地面に落下した。
カマキリ型を地面に倒していたのが功を奏し
低い高さだったので、大した怪我はないようだ。
「豪さん‥‥‥‥‥‥良かった‥‥‥‥‥‥」
雨は泣きながら豪を起こした。
「起きて、ねぇ豪さん、起きてってば」
豪は彼女にユサユサと揺らされているが、彼は全く反応を示さなかった。
雨の顔が少しずつ崩れていった。
「迅さん‥‥‥‥‥豪さんが‥‥‥‥‥‥豪さんが起きないよぉ」
雨は顔をくしゃくしゃにして迅に言った。
「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」
迅はしばらく口を閉じていた。しかし
言わなければならないことなので、ついに口を開き答えた。
「おそらく‥‥‥‥‥‥‥間に合わなかった‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」
迅は悔しさに拳を握りしめた。
「‥‥‥え‥‥‥‥‥‥嘘だよね?‥‥‥‥‥だって、さっきまで私と話してたんだよ?」
雨は必死に泣くのをこらえていた。だが、彼女の記憶の中で
話しかけてくる豪の声が頭の中に響き渡っていた。
そしてついに、耐えられる限界を超えてしまった。
「そんなの‥‥‥‥やだ‥‥‥‥‥やだよぉ‥‥‥‥‥グスッ‥‥‥‥うぅっ‥‥‥‥‥‥
うあああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーんッ!!!!」
雨は降り注ぐ豪雨の中、大声で泣き始めた。
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