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鎧虫戦記-バグレイダース-
第21話 中国に降り注ぐ豪雨
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そして、結果的には自らを追い込んでしまった。

それを克服するために更に丈夫な繭を内側に作り上げてしまった。
豪自身が意識的に閉じこもっているわけではないので
彼の意識が無意識を上回らなければ、この繭から出ることはできないのである。



「アイツは!あの男はどうなった!?」

豪は外に倒れている影に向かって訊いた。

 キィ‥‥‥‥ン

『やっつけ‥‥‥たよ‥‥‥‥‥‥‥‥私‥‥‥‥強くなった‥‥‥‥‥でしょ?』

雨の脳はもう限界が近づいているようだ。

「雨ッ!!死ぬなぁッ!!」

 メキメキッ!!

豪の右腕がカマキリの鎌に変形した。

「うおおおおおォォォォォォォォォォォォッ!!」

 ズバッ!

そして、鎌を真一文字に振りぬいた。
繭に大きな裂け目が出来た。

「雨ーーーーーーーーッ!」

 バリッ!
 
豪は裂け目の間から飛び出した。

「‥‥‥‥あ‥‥‥‥豪さん」

雨はゆっくりと起き上った。

「やっと‥‥‥‥‥‥やっと会えた‥‥‥‥‥‥」

雨の目からは涙が溢れていた。
豪は彼女の前にしゃがみこんだ。

「豪さん?何を‥‥‥‥きゃあ!?」 

豪は彼女を抱え上げた。そしてつぶやいた。

「さっさとこんなトコ、おさらばするぞ」

豪はそのまま歩き始めた。

「すごいね、豪さん。‥‥‥‥私重いのに」

雨は少し恥ずかしそうな顔でつぶやいた。
それを聞いた豪は彼女に言った。

「全然重くねぇよ。むしろ、軽すぎるくらいだぜ」

しかし、雨は気付いていた。豪の腕がプルプル震えていることに。
彼はやせ我慢をしているのだろう。 彼女の為に。

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥やっぱり豪さんは優しいね」
「ん、何か言ったか?」

雨の小さなつぶやきは豪には聞こえていないようだった。



    ********** 



「これで本当に魂抜けてんだな‥‥‥‥‥」

ザーザー降りの雨の中、ホークアイは雨の頬をつまみながらつぶやいた。

「やっぱ、女の子のほっぺは柔らかいな」

ホークアイは雨の大きな胸に目をやった。
手をワキワキと気色悪い動きをしながら言った。

「さて、こちらはどうなんでしょうかねぇ♪」

 むにっ

ホークアイは彼女の胸をワシ掴みにした

「おぉ、マリーのより断然柔らけぇなぁ♪」

「う、うーーー‥‥ん、あれ?」

雨は目を覚ました。そこには自分の胸を揉む変態がいた。

「きゃあーーーーーーーッ!!エッチ!!」

 バチンッ!

「うぐえッ!!」

ホークアイの顔面に雨の豪快な平手打ちが見事に入った。
彼はその一撃で地面に激突し、気絶
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