第21話 中国に降り注ぐ豪雨
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メキメキメキメキッ！！
「うぐッ‥‥‥‥うッ‥‥‥‥‥！」
繭が突然、圧縮し始めた。
「豪さんッ！！何でいきなり‥‥‥‥！？」
雨は原因を調べるため、辺りを見回した。
その視界に不自然な動きをするものが見えた。
?調子乗ってんじゃねぇぞ‥‥‥‥‥ッ！！?
ディーンが豪の方に手を伸ばし、右の拳を握りしめていた。
彼の目は何も見えていないようだった。
?せっかく残してやってたのによォ‥‥‥‥‥‥‥‥もういらね、死ね?
ディーンは更に強く握り始めた。
ギュゥッ！
メキメキッ！！
「ぐあぁッ！！」
豪はうめき声を上げた。
雨はディーンに向かって叫んだ。
「豪さん！ディーン、やめて！！」
?うるせぇッ！！テメェも殺してやろうかァッ！？?
もう片方の手を雨に伸ばし、握りしめた。
ギュッ！
ギュルルルルルルルッ！
雨は糸のようなものでがんじがらめにされた。
「きゃあッ！離してッ！！」
雨は必死に抵抗しているが、糸は外れそうにない。
ディーンは完全に我を失っているようだった。
?ハHAハははHAハはハHAHAはハHAはハハはハ！！みンナ死んジまえァッ！！?
崩拳《ほうけん》によって文字通り崩されたディーンの意識は完全に暴走していた。
雨は糸で完全に拘束されて全く動けなかった。その上、糸はどんどん締まっていった。
「うぐぁぁッ！！うぅ‥‥‥‥‥ッ！」
雨はディーンの方を見て叫んだ。
キィィィィン！！
『離せぇッ！！！』
ドゥッ！
?ぐおッッ！！?
ディーンは雨の強力な脳波を喰らってのけ反った。
そのまま後ろに倒れ、完全に動かなくなった。
シュル‥‥‥‥‥
「今だッ！」
雨は緩んだ糸から抜け出し、豪の入った繭に駆け寄ろうとした。しかし―――――――
ドロッ
「ウッ、鼻血が‥‥‥‥‥！？」
彼女は能力を使いすぎたため、脳が傷み、出血してしまったのだ。
「それでも‥‥‥‥助ける！」
ビリッ！ バリバリッ！
雨は必死に糸を引き裂いていった。そしてついに、豪の姿が薄く見えて来た。
しかし、その前にある糸だけは非常に頑丈で引き裂けそうになかった。
「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」
豪はただじっと雨を眺めていた。
「豪さん！私です！」
雨は豪に向かって叫んだ。
豪は雨を見てこうつぶやいた。
「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥誰？」
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
「ギィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィッ！！！」
ドカンッ！ バコッ パリィン！
カマキリ
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