1部
25話
[3/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
理だって思ったら逃げろって言ってるから」
「確かに無理と察したら逃げろと私は言っているが、それは恐怖に駆られての撤退ではダメなんだよ。私の言う逃げろとは恐怖に打ち勝った上で、相手と自分の戦力差を把握しての逃げだ。今回は勝てずとも次は必ず勝つというようにな。
流石に君の性格で逃げるという事は難しいだろうが、少なくとも死の恐怖に打ち勝ったというのは称賛に値する。それは忍としては基本的なものだが、最も肝要な条件だ。その傷の事はよくよく覚えておくといい、肉体に刻まれたものだがほど頭に残る物はないのだからな」
「うーん、よく分かんないけど、少なくとももうビビって逃げたりは絶対にしないってばよ」
「結構、その態度は実に好ましいぞ」
私はナルトから両手を離して彼から離れると、再びグラスに口をつけて水を喉に流し込む。
温泉地の水ということもありミネラルなどが多く含まれているな。さしずめ天然のミネラルウォーターと言った具合か……うむ、飲み水が美味いというのはいい事だな。
私が成人していればここの地酒も味わいたいものだが……生憎と成人まではまだまだ先だ。
「……いかん。これ以上考えると欲がでるな」
「何の話？」
「私が意外と欲には弱いという話だ」
そんな話をしていると私の白眼の死角にあった暗がりから黒塗りの苦無が投げ放たれた。苦無を空のグラスにチャクラを纏わせてる事で防ぎ、元の持ち主の方へ投げ返すとその暗がりからサスケが現れた。
「死角を突いたと思ったんだがな？」
「サスケ！？お前、何やってんだよ！？」
私がサスケに行っている修行の内容をを知らないナルトは真剣にサスケに怒りを向けたが、私は一旦ナルトを手で制してサスケとの話を続ける。
「死角であるのは正解で、夜の闇に紛れるように苦無に黒い塗料を塗ったのも悪くはないが……月明かりを考慮するべきだったな。
塗料を塗っていない切っ先が月明かりを反射していたぞ」
「普通は気付けるような物じゃないだろ、それは」
「普通であれば君の相手などしてやれんよ」
「えっと……どういうこととだってばよ？」
状況が全く分からないナルトは私とサスケを交互に見ながら、私に状況の説明を求めてきた。
別段隠すような事でも無いのでサスケとの修行内容を話すと、彼は不満そうな表情を浮かべて私に詰め寄った。
「なんかサスケの方が修行っぽいってばよ」
「サスケの場合は眼のお陰で動きを学ぶ事は私と同様に殆ど時間をかける必要がないので、こういう発想や不意を突く事に特化させているだけだ」
「そうだけど……俺ってばサスケみたいな修行の方が「ほう、ヒナタとの修行がそんなに嫌か？」ごめんなさい、許してください、勘弁してください」
「なら結構、分かってくれて私も嬉しいよ」
五体投地しているナルトを見下ろしながらサ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
[7]小説案内ﾍﾟｰｼﾞ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿ｻｲﾄ〜
利用規約/ﾌﾟﾗｲﾊﾞｼｰﾎﾟﾘｼｰ
利用ﾏﾆｭｱﾙ/ﾍﾙﾌﾟ/ｶﾞｲﾄﾞﾗｲﾝ
お問い合わせ
2024 肥前のﾎﾟﾁ
しおりを解除