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日向の兎
1部
25話
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をしてやりたいものだな…………あれは何処まで戻れたのか気になるじゃないか?
…………戻る?何にだ?サスケに関係する事を考えると妙な思考が混ざるな。呆けるには早すぎるだろうし、一体何がどうなっているのやら。
一度里に戻ったら医者にでも行ってみるか。
「あ、あの、ヒジリさん?」
「ん?どうした?」
「ヒジリが急に無言になって何かを考え出したから不安になったの、もしかしてもうのぼせたの?」
「ふむ……そうかもしれんな、私は先に上がらせてもらうとしよう。
それとサクラ、私は別に不機嫌という訳ではないよ。今度はテンテンと共に茶でも飲みに行こう」
「はい!」
私は一人湯船から上がり、風呂場を出ようとした時に一つ言い忘れていた事を思うだした。別段、言っておく必要はないのかもしれんが、流石に何の礼も無しに私だけ情報を貰うというのは如何なものかと思うので言っておこう。
「サクラ、サスケはああ見えて熱くなりやすい性格でな、あれとの距離を詰めたいのであれば何かしら君の勝てそうな分野で勝負を持ちかけてみろ。勝負に勝てば自分から意地になって君に近づいてくるぞ、頑張りたまえよ?」
サスケが落ち着いているなどと世間で言われているのは単純にあれは興味が無いものへの反応が薄いだけで、関心を僅かでも引ければナルト同様に突っ込んでくるタイプだ。それに気付けばサスケは意外と分かりやすいタイプの人間と言えるのだよ。
「はい、ありがとうございます!」






「それにしてもねーちゃん達も波の国に来てたなんてびっくりしたってばよ」
旅館の庭先でグラスに入れた氷水を飲みながら涼んでいるとナルトが声をかけてきた。どうやら彼も風呂を上がったばかりらしく浴衣姿なのだが、どうにも着慣れていないらしく激しく着崩れており歩き方も慣れていない様子だ。
「それは此方の台詞だが、まぁいいさ。今はそれより先に言うことがあるのだ」
「えっ、なになに?」
ナルトより幾分背の高い私はナルトと視線が同じ高さになるように屈み、両手で彼の頭を固定する。
「よく恐怖から逃げなかったな。偉いぞ、うずまきナルト」
「え、えっと?」
「手の甲の傷、如何なる理由で行ったかは知らんが自分でやったのだろう?
そこには明確な意思がある、そういう自傷行為を行う理由は自戒の意味が殆どだ。
君に性格と波の国での状況を鑑みれば、格上の敵と遭遇してサスケかカカシに助けられた時に付けた不退の意味の物だろうよ」
「ねーちゃん、見てたの?」
「いや、あくまで単なる予想だ。だが、その様子から察するに図星のようだな」
ナルトはバツの悪そうな表情を浮かべて視線を逸らしたが、すぐにいつも通りの表情を浮かべて私を見た。
「けど、俺ってばてっきり怒られると思ってたってばよ。ねーちゃん、いつも無
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