短編
番外編 =ずっとは無理だけど=
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近づける男どもを見た瞬間耐えられなくなった。
「……ねぇ、悠香。目、つむってて?」
言ったが同時、ダッシュして一人に近づくとその無防備な腹にグーパンチを入れる。悲鳴を無視してそのまま髪をつかんで顔に膝をいれて一時期退場させる。
「て、てめぇ!」
「さぁて……」
悠香に手をだしたんだ。楽に死ねると思うなよ?そう想い敵とみなした男の顔を見た俺の顔は歪んだような笑みを浮かべていたのがわかった。
髪をつかんでいる男を悠香からひっぺはがし横腹に蹴りを入れる。すぐさま殴って呻き声をあげた後、蹴り飛ばし悠香を確保。
「悠香、ちょっと先にここからでててくれない?」
顔を見せずにいうと罵るような声もでず、そのままかけていく音が聞こえ一安心。
「……さて、どんなことして遊ぼうか」
喧嘩ではなく、一方的なこちらの暴力。痛いじゃん、攻撃食らうと。顔の原型がわからないくらいボコボコにして、何度も執拗に蹴りを入れ、相当なダメージを負った頃、男どもは情けない悲鳴を上げながら情けない姿で路地から出て行く。
「……ふぅ」
後を追いかけるように外にでるとその男たちは悠香の顔を見るだけで変な声を上げるほど怯え切っていた。その姿を見てとりあえず落ち着き悠香の元へ。
「大丈夫だった?」
しかし、心配してかけて見た声に帰ってきた返事はパァンっ!と大きな声が響くほど強いビンタだった。悠香はそのまま後ろを向いてどこかへと急ぐように行ってしまう。
ーーーー
混乱する頭で自転車を引いて悠香を追いかける。そんなにスピードもなかったので追いつくには追いつくことができたがこちらがいくら声をかけても無視を決め込まれ話を聞いてくれない。そんな気まずい雰囲気のなかで歩いているといつの間にか公園のような場所まで来ていた。
「………ここって」
俺と悠香のある思い出の場所、悠香の家からは少し離れているが小さい頃には悠香に引っ張られて遊びに来ていた。
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そんなことを思い返しているうちに悠香はさらに奥へ行ってしまっている。慌てるように近づくと肩を震わせるようにないていた。
「なぁ、悠香……」
「……なによ」
「ごめん……」
「なにが、なの?」
「……遅刻したこと、とか…あんな目に合わせちゃったこととか……」
「……本当に、遅いわよ……」
「だから……ごめん……」
今日は全部俺が悪い、寝坊したしそのせいで悠香はあんな危ない目に遭いそうになった。守るっていってなにもできない日だった。
「……っ…ごめん…ちょっと、こうさせ、て…」
涙を拭いてこちらへ振り向くと悠香はもたれかかるように俺へと抱きついた。一瞬びっくりしたが小さく聞こえる啜るよう
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