短編
番外編 =ずっとは無理だけど=
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「まぁまぁそう言わずにさぁ、俺たちと遊ぼうぜ」
このナンパども。でも見知らぬ人だからリクヤのように手をだしたくはないし、顔も覚えられたくないから穏便に済ませたい。
「おーい、なにしてんのー、って綺麗な人じゃん」
「……」
また増えた……なにこの人たち、スライムか何かなの?
「俺、いい店知ってるからさ、行こうぜ?」
「いや、だから……」
「大丈夫、大丈夫だって。待ち合わせ相手も忘れてるよ」
「……店ってあそこか?」
「あぁ」
「え?…ちょっと……きゃぁっ!」
何度も何度も強く否定していると向こうにしかわからないような会話を交わした後、ガシっと腕を掴まれる感覚が。
ここがVRMMOならばいままでの経験で上がった筋力で抵抗もできたのだが、現実ではただの非力な女。おまけにヒールだから抵抗も難しくそのまま引っ張られていく。
引っ張られて、転ばないように仕方なく着いていくとどんどんと路地裏へと入っていく。
「……ここら辺でいいか」
「だな。……おらっ」
「きゃっ…!……痛…っ…な、なにするのよ…!」
壁際に投げられるように放り出され、バランスを崩して転んでしまう。
「スタイルすげぇなぁ。ヤりがいがあるな」
え…?ヤる…って、もしかして……私…!?
頭の中にこれからやられるだろうことを思い浮かべてしまい一気に顔がサーっと青くなるのが感じられた。
「ぁ……や、やだ……!や、やめなさ、いよ……」
助けて…誰か…………陸也…!
想い人の名を心の中で唱えても不安感は一向に減らない。それどころかこの男どもは弱々しい女性にそそられるのかさらに勢いを増しそうになっている。
「さぁて、楽しい時「……なにしてんの?」……あぁ?」
と、そのときだった。聞き慣れた声と通路の入り口に見慣れた姿が目に入ったのは。
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……ギリギリってところか?なんとかチャリを全力疾走でこいで待ち合わせ場所に着いた。しかしその場所に悠香の姿はなく、変な男どもに連れられて路地へと向かう姿が目に入ったのは幸運だった。急いで追いかけるとまるで薄い本にありそうなそんなシチュエーションに。
「……なに、してんの?」
「あぁ?……あー、お子ちゃまはみちゃダメでちゅよー」
「り、陸也!」
「もしかして、待ち合わせ相手?」
いつも聞かない悠香の泣きそうな声を聞いてプツンとしかけるが耐える。だが男はそんな悠香の髪を乱暴につかむと無理やり立たせて自身の顔に近づける。
「いやぁ、これからお楽しみなんだ。遅刻したやつは帰れー」
「お前みたいなチビにゃもったいねぇよ。さっさと帰ってママンに甘えとけ」
そうニヤニヤしながら悠香の顔に
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