マブラヴ
0831話
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「さて、この馬鹿騒ぎを巻き起こした馬鹿はどいつだ?」
その言葉に、4人の視線が1人へと向けられる。
……ああ、どこか聞き覚えがある声だと思ったら、こいつだったのか。
そこにいたのは、俺がゲートを設置した時にその防衛は自分達に任せろと言っていた中佐だった。あの時とは言葉遣いが全然違うので顔が結びつかなかった。
だが、なるほど。確かにこの男はアメリカとの関わりが濃厚だと俺の目から見ても明らかだった。それならこんな騒ぎを起こしたのも理解出来る。
だからといって、戦術機を24機も動かせる権限があるというのは……これもまた、アメリカが後ろ盾になっているからだろうな。
もっとも、いざとなればあっさりと切り捨てられそうな、悪く言えば道具でしかない扱いにも思えるが。
「き、貴様! 俺にこんな事をしてただで済むと思っているのか!」
「さて、どうだろうな。……ともあれ、お前を操っている人形遣いがどこにいるのかはともかく、現在のお前の所属はあくまでもオーストラリア国防軍だ。なら、今後の交渉に関しての手駒になってもらうか」
「なっ!」
そう告げた途端、再びわめき声を上げそうだったので、先端の尖っていない影槍で鳩尾を突いて気を失わせる。
「お前達は大人しくして、こっちに無駄な面倒を掛けるなよ?」
その言葉に、指揮車に乗っていた他の軍人が無言で何度も頷くのを見ながら、量産型Wの方へと視線を向ける。
「戦術機のパイロットを引きずり出せ。ただし、戦術機は技術班に引き渡すから、傷を付けるなよ」
「了解しました」
量産型Wが戦術機のコックピットからパイロットを引きずり出しているのを見ていると、こちらへと向かってくる車を1台発見する。
1台……となると、今回の弁明の件だろう。さて、交渉はどうなるのやら。
量産型Wへと、ホワイトスターで待機しているエザリアとレオンをこっちに転移するように告げ、車が近づいて来るのを眺めるのだった。
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