マブラヴ
0831話
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が。
「俺が直接返事をする。ただし、俺の合図があったら攻撃を仕掛けろ。さっきも言ったように殺さず生け捕りにしろ。機体の方もなるべく傷を付けない方向でな。それとこれから行われるやり取りを映像に残しておけ」
「了解しました!」
敬礼をする量産型Wをその場に残して前へと1歩出る。
「シャドウミラー代表の、アクセル・アルマーだ。現在俺達シャドウミラーはオーストラリアという国家との交渉の前段階に入っている。これはその交渉を台無しにする行為だが、それを理解した上での行動か?」
『交渉という行為はお互いが対等の立場でやるべき事だ。異世界人であるお前達シャドウミラーとの間でやるべき事では無い!』
指揮車から聞こえてくる怒鳴り声。
何だ? 何か怒らせるような事を言ったか?
まぁ、それはともかく向こうから決定的な言質をとることにしよう。
「では、オーストラリア政府は俺達シャドウミラーとの交渉を打ち切るという考えであると思ってもいいんだな?」
『当然だ。お前達のような得体の知れない相手との交渉をする訳がない。それより大人しくこちらに降伏し、シャドウミラーの持っている技術、資金、資源、人材、土地の全てをオーストラリアへと無条件に譲渡する事を命令する』
「……ほう。命令ときたか」
決定的言質は取った。いや、予想以上の言質と言ってもいいだろう。それを映像に残したのだから、この戯れ言にこれ以上付き合う暇もないだろう。
「もういい。聞くに堪えないし、見るにも堪えない。お前等のような相手とまともに会話出来ると思ったのが間違いだった」
『何っ!? 貴様、オーストラリアを愚弄する気か!?』
「オーストラリアじゃなくて、お前を愚弄したんだがな。それが分からないんだから、どうしようもない。……やれ」
その言葉と共に、10機のイルメヤからスパイダーネットが放たれる。
技術班の力により、動きを止めるだけでは無く簡単な切断力すらも与えられたスパイダーネットだったが、今回はあくまでも敵機の鹵獲が最優先だ。その為、特にその切断力を発揮するような事も無く、F-15CやF-18の手足に絡まり、あるいは巻き付き動けない状態にする。
勿論全機がその攻撃を食らった訳ではない。それなりに腕利きのパイロットもいたのか、数機程は後方へと跳躍してスパイダーネットを回避する事に成功している。
だが、向こうが銃口をこちらへと向けようとしたその瞬間、イルメヤの攻撃と同時に空中を飛んでいたメギロートが襲い掛かった。
サークルレーザーの類を使っていないのは、戦闘用AIが俺の命令をしっかりと認識している証だろう。
そのまま速度にのってメギロートが突っ込み、体当たりを食らわせ……あ、F-15Cの下半身が完全に砕け散った。想像以上に脆いな。
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