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寄生捕喰者とツインテール
“渇き”の乱入
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問い、その人物は名乗りを上げた……まあ、もう誰だか分かっているとは思う。



「我が名は仮面ツインテール!!」



 仮面ツインテール……もといトゥアールであった。

 ヘルメットに日本のジェット機の翼が付いている造形は、かなりひいき目に見ればギリギリでツインテールと言えなくも無い。

 だが、仮面から下はまんま私服で、知人から見れば丸分かりである。もうちょっと何かを羽負って、偽装するとかなかったのだろうか。



「ツインテール属性は愚か、際立った属性力も感じられぬが……その程度で加勢するつもりならば笑止!!」
「ハッ! 私の専門はバックアップ! 加勢に来た訳ではないんですよ! 勝手に早とちりしないでもらいたいですね!」


 ならこんな場所まで一体何しに来たのか。それと同じ事を、テイルレッドとテイルブルーも思っているようだ。



「私は口八丁でやりこめようとするドラグギルディに呆れ、叱咤激励する為にここまで来たのです……ですが、いらぬお世話だったようですね」


 登場するタイミングを思いっきり間違えて、テイルブルーでさえテイルレッドが言い終わるまで待っていたのに空気を読むこと無く、とっくに終わった問題を蒸し返して……もう本当に、本当ににいらないお世話である。


 ドラグギルディは兎も角、ツインテイルズは武器が消えてしまう程に気が抜けているが、そんな事お構いなしにトゥアールは真剣に語りだす。



 曰く、ドラグギルディの言った事は真実で、トゥアールはテイルギアの開発者であり同時に装着者でもあったのだとか。

 しかしそれに使われている属性力変換技術はトゥアールの独力で生み出した代物では無く、アルティメギルが意図的に流出させたものだったのだ。



 実は、彼らは侵略初日に強力なツインテール属性を求めていたのだが、それは糧として得るためでは無く、戦士として仕立て上げる為だったらしい。

 無敵の戦士という偶像をつくり上げさせるため……それはこの世界にも訪れている事であり、同時にトゥアールの世界が滅ぼされた手口と全く一緒、逆転の一手を打てるかもと期待を込めて技術を応用し、人々の為にと救い続けていたトゥアールは……利用されていた存在だったのだ。
 

 トゥアールのその発言から、例えトゥアールがあの日来なくても、何もしなくてもやがて総二か愛香が、ツインテール属性を持つ戦士として選ばれていた事が分かる。



「世界を渡ってきたというのか、あのツインテールを靡かせし戦美姫よ……だが何故だ!? お前からはあの溢れんばかりに輝いていたツインテール属性を全く感じない!」
「託したからですよ。総二様に」
「お、俺に!?」



 いきなり名前が挙がった
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