“渇き”の乱入
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込めない、入り込みたくない台詞と剣術の押収を前に、安全を守るため半分以上寝ていたらしく、テイルブルーはレッドの声かけに我に返った様な反応を返す。
まあ、眼をそらしたい気持ちは非常に良く分かる。寧ろ分からない方がおかしい。
……それをみて、圧倒的強さを目の当たりにした反動だと、そう言いたげな真剣な表情を、何故テイルレッドは出来るのだろうか……。
兎も角、秘密が分かったというテイルレッドは、ドラグギルディへ指を突きつける。
「今までは半信半疑だったけど、やっぱりそうだったんだ。ドラグギルディ、お前は……正真正銘、ツインテール属性を持つエレメリアンなんだな!!」
「然り!! 我が中心に位置する属性力はツインテールなり!! ……そして、ツインテール属性は共鳴し合うもの、この戦が起こるは運命だったのだ」
「共鳴……俺達が……!!」
「大袈裟に言ってるけど要するに “類は友を呼ぶ” ってことでしょ……何で、無駄に浪漫たっぷりに格好付けるのよ……」
彼等としては酷く心外であろうが、しかし常識的に言うならテイルブルーの方が正しい、正し過ぎる。
彼女の声から感じる不安は、敵の強大さに対してでは無いだろう。……呆れも混ざっているのだから。
と、今まで目に入っていなかったかテイルブルーに気が付いた様に目線を動かし、彼女をマジマジと見やったドラグギルディは、懐かしげに口を開いた。
「なるほど、青の戦士が何処か既視感のある容姿かと思えば……間近で確認して確信を得た。あの世界より来たりし戦士の差し金であったか」
「……どういう事よ」
「その様子では何も聞かされておらぬと見える……良かろう、話してやろう。かつて、我々が最も追い詰められた戦があった。その時たった一人で我らに立ち向かったのが、青の戦士と同じ衣を纏っていたのだ。……身に纏う雰囲気、下品な乳の有無もあり、簡単には結び付かなんだ」
「同じ衣だって!?」
ドラグギルディの言葉で、テイルレッドはある事を思い出した。それは、トゥアールの事である。
彼女は滅ぼされた世界の仇を討つためにテイルギアを製作し、ソレをテイルレッドとテイルブルー……年総二と愛香に託したのだ。
しかし、本人が戦ったという情報は、意外な事に初耳だったのだ。
「そしてまた同じ衣をまとうが故に……世界の結末も同じとなるか」
「世界の結末?」
それまで強くは垂れていた殺気が急に息をひそめ、ドラグギルディは剣を肩に担いで思い返すように空を見上げる。
「あの世界にて舞い踊りし戦美姫……先代テイルブルーは我らの進行を恐るべき強さにて退け、世界の守護者として君臨していた」
嘘
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