“渇き”の乱入
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口惜しい!! それ程見事なツインテール! 敵として出会わなければどれほど良かったか!!」
「こっちの台詞だぜ……俺も、お前みたいに本気でツインテールを愛している奴に、ツインテールを愛せる厳かな心をもった奴に友達として出会いたかったよ」
互いを認め合い、強敵を友と認め、それでもなおまだ剣を撃ちあい続けるべく、お互いに自らの得物を握り直す……と、大仰に説明はしたものの、本気でそう思っているらしい彼らには悪いが、残念な物はどうがんばってもやっぱり残念だ。
ブルーなどは、色んなの意味で着いて行けないのか棒立ちになっている。
大きく笑うドラグギルディの体を見て、ふとテイルレッドは幾つもの傷が付いている事に気がつく。どの傷も大きなもので、ソレは彼の防御が下手なのでは無く、幾つもの激戦を勝ち抜いてきた証だと言う事を示していた。
「気になるか? この傷が」
「なっ……らねぇよ」
「幼げな女子の背伸びか、ふふ、愛らしき事よ……しかし、これほどの傷をおってなお、我は今まで一度足りとて背中に傷を負った事は無い!!」
「敵に背を向けた事も、不意疲れて背後を晒した事も無いってか?」
「それもある……だが本当の理由は――――幼女に風呂で背中をゴシゴシしてもらう為!!! その為に綺麗な背中で痛いのだぁああーッ!!!」
残念だ……実に残念でならない。せめてそちらがついでの理由であり、逃げ傷無しが本心であればどんなに良かったか……明らかに幼女にゴシゴシして欲しいという言葉の方に、いらないほど力がこもっていた。
流石のテイルレッドも常識が働いたか、はたまたツインテール絡みで無いからガクリと来たか、呆れが混じった表情になっている。
「お前の今までの戦いって何なのよ、一体さ……」
「生涯を添い遂げる幼女と出会う為! 至高の幼女から属性力を得る為よ!!」
至高の幼女とは一体何なのか聞いたら軽く一時間ほど語られそうだが……それでも彼等の台詞に違和感は感じる。
属性力を得るとはそれ即ち、その人物の好きなものを一生涯奪うという事に他ならない。情熱は注げず興味も無くなり、よしんば興味が残っても関連が少しでもあればソレには手を付けられない体になる。
殆ど征服と言える、随分と一方的な愛があったものだ。しかし、属性力から生まれた彼等は、それ以外の愛の形をとれないのだろう。
知能を持とうとも、やはり人間とは違うのだ。
勿論、それを許してはいけないし、総二とて許すつもりもなかった。そして、剣を合わせた事から、彼の力の源も察したようだ
「愛香、こいつの強さの秘密分かったぞ」
「え……えっ? え、あ、はっ……な、何?」
変態同士の入り
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