“渇き”の乱入
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じ、より気合いを入れていかなければとしっかり柄を握りしめ、また向こうも今まで倒された同法の為手心は加えないと大地を割れる程踏みしめ叫ぶ。
そして戦いを開始し、テイルレッドはドラグギルディの神速の剣技に驚愕したものの……その剣のある秘密を解き、先のいまいちな台詞のシーンに至る、と言う訳である。
「な〜るほどねー……今回はそーじ系って訳ね……なるほどねー……」
「ああ、気をつけろよ! 凄く手強いぞ!!」
血気盛んに叫ぶテイルレッドではあるが、愛香が言いたい事がそんな事じゃあないのは皆さまもの分かりだろう。
と言うか明らかに呆れている表情を見て、「お前も感じたのか……こいつの恐ろしさを」とでも言いたげな表情が何故に出来るのか。
幾ら大袈裟に演出して見せても、中身が何処か残念な事に変わりは無い。
「恐るべきなりテイルレッド!! 我が妙技をこれほどまでに早く見破れるとは!!」
「舐めるなよ! 俺はいつも心にツインテールを想像して生きているんだ! ツインテールは俺と何時もともにあるんだからな!!」
詰まる所、身も蓋も無い事を言ってしまうと、「俺は四六時中、ずっとツインテールの事考えて生きているんだ! どうだ!」と言ってる事に他ならないと思う。……のだが、突き抜ければ案外格好良く……いや、やっぱり残念感はぬぐえない。
そもそも年がら年じゅうツインテールの事を考えている等、ちょっと怖さを感じてしまう。極端な話、食事中も風呂の中でも授業中も運動中も、そして寝ている時にもツインテールが彼の心の中を支配している事になるのだから。
別にそれ自体は本人の勝手だが、自信たっぷりに大きく叫ばないで欲しい……まあ、テイルギアがツインテール大好きという思いを力に変える以上、コレもまた避けて通れぬ道なのだろうが……。
「天晴れ! 実に天晴れな幼女よ!! ならば今一度、話が至高の剣技を受けてみるか!!」
「! ううっ!」
地を爆ぜさせ隆起させる力で踏みだし、巨大な姿形に似合わないスピードで剣を振るう。言われてみれば、確かに彼の振るう剣は空中に光芒を描き出し、それはさながらツインテールを描いているかのようにも見えた。
「う、おおおおおっ!!」
字面では馬鹿馬鹿しく思えようとも、威力は正に洒落にならない本物であり、テイルレッドはツインテール好きと言う特性を生かして剣閃を見事に見切って何とか捌き切り、小柄な体には不釣り合いな大きさの炎纏う剣を振るって、ドラグギルディへ突っ込んで行く。
振るわれた剣はドラグギルディにより大きく弾かれ、しかしその勢いを逆に生かしてレッドは距離を取った。
「口惜しい、実に
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