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魔法科高校の神童生
Episode33:負けられぬ戦い
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中、ただ三高の為に負けられないと思っていたけれど、しかし終わってみればまず最初に楽しかったという感想が出てくる。
だから、自分の返す言葉は勿論決まっていた。

「ああ! またやろう!」

そして再戦の約束は交わされる。近い内にその約束が果たされることを予感しながら。



☆★☆★



「おめでとうございます! 九十九さん、やりましたね!」

「おわっ! な、中条先輩!?」

将輝と再戦の約束をして天幕に戻ってきた隼人を出迎えたのは、感極まった梓のタックル及びハグであった。
恐らく興奮していて自分がなにをしているのか気づいてないのだろう。
そのことでからかってやろうかなどと益体も無い考えをしていて、そしてやめる。
梓の後ろ、丁度天幕の入り口らへんに、二人の修羅を見たからだ。

「……隼人」

「どういうことかな?」

片方は静かにCADを構え、片方は赤い光沢のある髪を生き物のようにうねらせる。

待って欲しい。これは不可抗力なのだと全力で弁明させて欲しい。これは俺の意志ではないのです、何かの事件なのです。

なんてアイコンタクトが通じるはずもなく、二人の修羅はこちらに向かってくる。
後ろで傍観している達也達を見るも、達也はサムズアップ、深雪は口に手を当て微笑み、レオとエリカは楽しそうに、幹比古と美月は少しあわて気味に、そしてほのかは雫を、里美はエイミィを応援している。
どうやらこちらに味方はいないようだ。しかし中条先輩から飛び込んできたのにとばっちりを喰らうのはこちらだいうのは、これ如何に。

何処かに救いの神はいないものか。なんて周囲を見渡すと、不意に梓の重みが消えた。

「何をしているのですか、中条さん?」

梓を隼人から引き剥がしたのは鈴音だった。先程までの自分の行動を思い出してアワアワしている梓を尻目に隼人は安堵のため息をつく。

「九十九さん、今回の試合の反省をするので奥の部屋へ行きましょう」

「え、でももう試合ない…」
「行きましょう」
「了解であります」

それきり、鈴音に引っ張られる形でカーテンで仕切られた奥の部屋へ連れて行かれる隼人。

「ねえ雫…まさかとは思うけど…」

「…市原先輩も警戒人物」

どうやら二人の恋時は前途多難のようであった。





「さて、先ずは優勝おめでとうございます。九十九さんのお陰でこの後の試合は余裕を持って行えます」

「いえいえ、役に立てたんならよかったです。結構ギリギリでしたけどね」

鈴音に案内されたのは、作戦立案した時の狭い部屋だった。鈴音が二人の間
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