4部分:第四章
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らしくないが何か面白くもあった。彼はそれを聞いてあることを思いついた。
「一緒にやらない?」
「一緒に?」
「対戦でさ。どうかな」
彼はそう提案してきた。
「僕このゲームには自信あったんだよね」
「あら、私もよ」
さらに意外な言葉であった。
「結構ね。やるわよ」
「じゃあ勝負してみるか」
「そうね」
美智子もそれに乗ってきた。そして早速向かい合って座り対戦となった。
こちらが選んだのは青い服の忍者であった。犬を連れている。美智子はアイヌの少女だ。白い服が実に可愛らしくこのゲームの人気キャラでもある。お互い結構趣味に走ったキャラクター選びであった。
「いざ尋常に」
美智子は調子よさげに掛け声を言う。
「勝負ってね」
「よし」
それを聞いて信吾も気合が入った。
「じゃあ行くよ」
「ええ、何時でもいいわよ」
何故か彼女は余裕たっぷりであった。信吾はそれを見て心の奥で不愉快なものを感じていた。
このゲームには自信がある。勝ってみせる。だからこそ相手のそうした態度が癪に障ったのだ。それで一気に攻撃に出ることにした。
間合いを詰めていく。だが相手の動き速かった。
すすす、と動き間合いを詰めて攻撃を仕掛けていく。そこから連続技を入れられてあっという間に体力を削られていく。これで流れを掴まれてしまい勝負は彼女の圧勝であった。
「どうかしら」
勝負が終わった後で美智子はにこやかに声をかけてきた。
「私上手いでしょ」
「完敗だよ」
美智子の使っているキャラクターの勝利を示す画面を見て残念な顔でそう述べる。
「まさかこんなに呆気無くやられるなんて」
「だって今でもやってるし」
美智子は言う。
「だからよ。信吾君このゲームは最近やってなかったんじゃないの?」
「まあね」
憮然とした顔でそれを認めた。
「格闘ゲーム自体殆どやってなかったよ」
「やっぱりね。そうだと思ったわ」
「わかるの?」
「わかるわよ。だって動きが固いから」
美智子は言う。
「すぐにわかるわ。まあ見てて」
美智子は瞬く間にコンピューターの相手を倒していく。流れるような動きであった。
「こうしてやっていくから」
「凄いね」
美智子のその腕を見て思わず唸る。
「やり込んでた時でもそんなにできなかったよ」
「慣れよ慣れ」
そう言いながらどんどん敵を倒していく。そしてラスボスまで来た。
「そいつ強いよ」
信吾は言う。この会社のゲームのラスボスはかなり強いので有名であった。このゲームもその例に漏れず胡散臭いまでの強さを誇っているのである。彼は正直美智子がすんなりと勝てるとは思ってはいなかった。
「わかってるわよ」
だが美智子は平然としたままであった。そして結局はそのラスボスも見る見るう
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