第16話
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波動装甲』から最大出力で『クラインフィールド』を発生開始」
と常磐が常磐の艦橋の上で命令を出した。
その命令通りに両舷に装備された8基の70口径8センチ連装高角砲を模した砲塔が艦体から分離し、2基一組になり合体し、常磐の周囲の空間に浮遊し、対空掃射を始めた。
「くそ、忌々しい!こうなったら、切り札だ!『竜田姫』起動!」
と声高に叫ぶと、中折れ状態の両刃剣の刃部分から超高周波の振動が起きた。
「これは、私の姉が開発した超高周波振動刃「オノゴロ」だ。そしてこれが私の最終絶対戦術 『龍田姫』だ。悪しき船をこれを受けて沈んでしまえ」
と声を高々に叫び、『強制波動装甲』から発する最大出力の『クラインフィールド』にぶち当たったが、暫くするとクラインフィールドを突破した。
「ウソでしょ、有り得ない。そんなまさか」
と常磐がクラインフィールドが突破された事に呆然となり、一時的に思考が停止した。
「しまった!不味い、間に合わない!」
「死ねえ。化け物め」
と箒が常磐に向かって『超高周波振動刃「オノゴロ」』を振り被った。
「御免なさい。皆さんお別れです」
と、常磐が腹を決め、目を瞑った。
「間に合えええ」
と何処からか声が聞こえ、ガギンという金属の衝突音が聞こえ、
「どうやら間に合ったみたいだね。大丈夫?」
と優しい声が聞こえ、常磐が目をゆっくりと開いた。
「貴方が助けてくれたの?あなたは何者ですか?」
とゆっくりと瞼を開いた常磐は目の前に異形の生物に目をした。その生物はまるで、節足動物と甲殻類が混ざった生物であったが、常磐はその生物が私の身をまるで守ったことに安心した風な優しい目をしていた。そして、超高周波振動刃「オノゴロ」とぶつかった前脚を気にしながらも、
「我が名は『レギオン』いや『サマー・レギオン』とか言った方が良いのか?まあいい、其れよりも、大丈夫か?ええっと...」
と声に出していないが、なぜか常磐にそう聞こえた。
「『常磐』よ。正確には、改阿武隈型軽巡洋艦1番艦 常磐 よ。ええ、私は大丈夫。ありがとう、助かったわ」
「そうか、良かった。後は、任せてくれ。」
「いいえ、私も戦うわ。と言うよりも戦わせて!」
と言葉を喋れないレギオンと言葉を交わした。それが、一夏と常磐の出会いであった。
「何か知らんが、また変な化け物が増えたな」
と箒は、超高周波振動刃「オノゴロ」のゆっくりとぶつかった前脚から離した。そして、一時的に距離を取ったが、再度別角度から強襲し、撫で斬りにしようと,背部一体型のスラスターを全力で吹かした。
「死ねえ、化け物どもめ!『オノゴロ』の刀の錆にしてやる『龍田姫』再度起動!最大出力!」
と言いながら、中折れ状態の両刃剣が灼熱の溶岩の様に赤く
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