暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
悪夢-ナイトメア-part1/狙われた姫
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バカ使い魔は帰ってくるどころかこの日陰も形も見せてきていない。せっかくご主人様があんな恥かしい恰好をして、しかも貴族の令嬢だからやったこともない手料理をわざわざ作ってあげたっていうのに!勤務時間中に魅惑の妖精ビスチェを着用していたおかげでがっぽり稼ぎ放題し、小遣い不足を解消できたのはいい。もしサイトが泣いて謝ってきて許しをこいてきたら、少しは何か買ってあげてもいいだろうとは思っていたが、一向に帰ってこないサイトに、ルイズは不満が爆発しかけていた。
「平賀君、遅いですね」
振り返ると、発熱のためあんせいにしなければならないはずの春奈がパジャマ姿で来ていた。
「ハルナ、寝てなきゃダメじゃない。まだ治っていないんでしょ」
「そうですけど、平賀君のことが気になってあまり眠れなくなっちゃって…」
まったく我が使い魔ながら本当にひどい奴だ、とルイズは思う。病気ゆえに心配される側であるハルナにまで心配かけるとは。
「世話の焼ける犬なんだから。仕方ないから迎えに行ってくるわ」
ローブに身を包み、ルイズはサイトを迎えに店を出ようとすると、ハルナが彼女を引き留めてきた。
「女の子が一人で夜道を歩くのは危ないですよ!」
「あの犬の行き先ならわかっているわ。それに、サイトは私の使い魔なんだから、ちゃんと責任もって面倒見てあげないといけないもの。それよりあんたは自分の体の心配をしてなさい。ここは冷えるわ」
「……」
ハルナの背中を押して、ルイズは彼女が寝ていたベッドのある部屋へと押し戻す。渋々ながらもハルナが部屋の奥に入るのを確認すると、ルイズは改めてサイトを探しに外に出て行った。
(まったく、ご主人様はおろか、ハルナにまで心配かけて……べ、別にあの犬がいないと眠れないってわけじゃないだけどね!!)
道中、一人で何かをぶつぶつ言っていたが。




幻影の景色の中で、ルイズとウェールズがワルドに惨殺されるという、残酷なヴィジョンを目にし、ショックを受けて膝をついているアンリエッタのもとに、再びウェールズが現れる。刺殺された傷は見当たらなかった。
「ウェールズ…様…」
経った今彼とルイズが殺された光景を見たせいか、生きていてくれた…と喜びたかった。だが、その目は生気がなく、目はうつろ…この闇の中に立たされた時と同じ顔だった。
「自分の国のためという言い訳で、弱卒国のトリステインを生き永らえさせるために締結されるゲルマニアとの同盟。その条件にゲルマニアは、君とゲルマニア皇帝との結婚を持ちかけてきた。けど、そのためには僕と、君が僕に宛てた手紙が邪魔だった。もし君と僕が愛を誓い合ったことがバレてしまえば、ゲルマニアとの同盟は白紙となってしまう。だからワルドに僕を殺させようとした。あまつさえ、自分にないものを持っているミス・ヴァリエールが妬ましい…ただ
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