暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
悪夢-ナイトメア-part1/狙われた姫
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然自分を襲ってきた上に無断で城に入る怪人など、見過ごすことなんてできない。ここで自分が倒れてしまうことは、この世界にて平和に生きる人たちを更なる危険にさらすも同義だった。
『そうか…ならば死んでもらうよ』
鏡の戦士はがっかりしたようにため息を漏らすと、両腕をクロスし、止めの光線を放とうとした。
「舐めんなあああああああ!」
脳裏に一瞬、ルイズやハルナの顔が浮かぶ。このままやられてたまるか!ゼロは痛めつけられた体を強引に跳ね上げ、同時に必殺の蹴りを相手に向かってお見舞いした。
〈ウルトラゼロキック!〉
『ぐわあああああああ!!!』
予想外の反撃を受け、鏡の戦士は大きく吹っ飛ばされた。その拍子に、ガシャアアアアアアアン!!と割れる音が響いた。その音に、逆にゼロが驚きを見せた。よく見ると、今の蹴りの衝撃で床中にガラス…いや、鏡が散らばっていたのだ。
(まさかこいつ、俺がテレポートでここに来たときにはすでに自分で鏡を作り出して…!)
ゼロの考えは的中していた。敵はゼロが来るのを察知し、あらかじめ自分の能力で鏡を作り出していたのだ。そしてこの鏡には、光線を跳ね返す作用を持っている。だから避けたはずの光刃が跳ね返り、ゼロを再び襲ってきた。
冷静さを欠いていたことや周囲が暗闇であるため自分が見ていた景色が反射して映っていたことにきづけなかったこと、それらが重なってしまったせいでここまで追い詰められてしまうとは…ゼロはウルトラ戦士として未だ未熟な自分を呪い、反省した。
「何事だ!?」
今の騒ぎで、やはり城に住み着いている貴族たちが起きてしまったようだ。すると、ゼロに蹴りを入れられた鏡の戦士は、再び自分の背後に鏡を作りだしその中に消えて行った。逃がすか!とゼロが拳を突き出したがすでに遅い。鏡は無残に割れただけで、敵に届くことはなかった。
「く…」
ここに長居するのはまずい。一度城から外に出た方がよさそうだ。ゼロは城の兵たちに見つかる前に立ち去って行った。
彼が去ると同時に、ゼロと謎の鏡の戦士が戦った廊下に、城の衛士やアニエスと彼女に率いられた銃士隊隊員たちが集まってきた。
アニエスが周囲に散らばった鏡の破片を拾い上げる。なぜこんな場所に鏡の破片が散らばっている?嫌な予感をよぎらせた彼女は周囲を見渡す。何者かが城に侵入しているのだとすぐに察知した。
「どこかに侵入者がいるはずだ!直ちに見つけだし拘束せよ!」
「はっ!」
集まっていた兵たちは直ちに周囲を散会し、怪しいものがいないか警戒態勢を敷き始めた。
その一方で、侵入者であるさっきの鏡の戦士がある人物を狙っていたことに気付かぬまま…。




「…遅い」
深夜となって、店を閉めた妖精亭の客席。ルイズはこめかみをひくひくさせながらそこに立っていた。店を閉める時間になっても、あの
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