マブラヴ
0830話
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ても、ここまで拒否反応を起こすとは。
普段から美味いものを食べているからこそ、そして作っているからこそ舌が肥えていて、違和感だらけの合成食を食べたダメージが大きかったんだろう。
「まぁ、ともあれだ。見ての通り合成食というのは栄養はともかく、味についてはとてもまともに食えたものじゃない。……一応料理人の腕が良ければそれなりに食えるものには出来るらしいが、それが出来る料理人というのも限られているだろうし、何より本物の食べ物には敵わないだろうしな」
「ええ、確かにこれを食べるというのはマブラヴ世界の人達にしてみれば最悪でしょうね。食料を輸出するのは全く問題無いわ」
溜息を吐きながら呟くマリューだったが、口直しをするかのようにオレンジジュースを飲むと再び口を開く。
「ただ、食料品に関して他の世界に輸出を任せるというのは分かるけど、アクセルから聞いたマヴラヴ世界の話を考えると、全ての国にそれを賄えるだけの資金がある訳じゃないんじゃない?」
「それは……そうだろうな」
特に自らの国そのものが無くなってオーストラリアやアフリカに亡命政権を作っている国々にしてみれば、余計な支出はなるべく増やしたくないというのが本音だろう。
それに合成食を使うのは自らの国の難民を飢えさせない為に仕方なく、だろうし。
そんな国々に、異世界間貿易をやるにしても自然食品を輸入出来るかと言われれば、当然難しい、か。
食料の輸入が可能なのは、ある程度の余裕がある国のみだろう。
何よりも、亡命政権にしてみれば食料もそうだが国を取り返すために戦力を揃える事にこそ力を入れたい筈だ。
それらを説明すると、マリューがやはりと頷き、他の者も納得の表情を浮かべる。
「それだと根本的な解決にはならないと思うから……そうね、こうしたらどう? BETAの死体を持ってきた時に、その元素変換で食料も作り出すというのは。無尽蔵にBETAの死体を食料に元素変換するというのも向こうの市場や輸出入に混乱を招きそうだから、普通の食料より若干味を落とすという形にして、変換可能な量も持ってきたBETAの何割、あるいはその国や国民の規模で制限すれば大丈夫じゃないかしら」
「ふむ、確かにマリューの案を採用すれば向こうの世界でもより自らの国が利益を上げる為にBETAへ積極的な攻勢に出るか」
コーネリアがそう告げるが、それだと上層部の利益の為、無理にBETAに対して攻撃を仕掛けそうなんだよな。特に現在の最前線でもある中国なんかは、まさにそんな感じだろう。
「確かにその案は有効かもしれないが、色々と問題も多い。交渉の際、エザリアに上手く立ち回って貰うか。後、最大の問題としては合成食を作る為のプラントだろうな。このプラントその物を改良可能になれば、向こうの世界の食糧事情は根
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