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寄生捕喰者とツインテール
賭け
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…」

『相棒! 相棒! 動ケ! 早く逃げねェト! ……相棒!!』

「……? 誰だ?」

『ハ? ア、そうか相棒が気絶したカラ……!』




 実は、瀧馬の時なら精神を飛ばす開いてを選んで会話をする事が出来るのだが、グラトニーの時は戦闘面に力を回している所為で、現時点ではグラトニー以外と話が出来ない。

 しかし例外もあり、ソレの内一つが今の状況の様に、グラトニーが気絶してしまった時だ。



『オイ! 相棒を殺す気カ!? 俺達“単純感情種”のエレメリアン同士じゃ碌な栄養にもならネェシ、何よりクソ不味いだろウガ!!』

「これはまた 数奇、奇怪、怪奇……中にもう一人いるのか」


『そうダヨ! さっきも言ったがメリットがねぇダロ! 見逃してくレヨ!!』

「……さっき不味いだの、碌な力にもならないとは言ったが…………だからと言って見逃す理由にもならないだろうが」

『グッ……』




 ワープを行うにはグラトニーが起きていなければならず、ラースが力を再び貸しても本体が動いていないので意味が無い……万事休すである。




 しかし、運はまだ二人を見放してはいなかった。




「……丁度いい、まだ早いが、お前には教えておこう」

『……ハイ? ……イヤ、何言ってンノ、お前……?』



 サーストは恐ろしげに睨みつける表情から一転して無表情にも近い物と変わり、いきなり意味の分からない言葉を口にした。

 当然、本当に意味が分からないラースは、察する事も出来ずにキョトンとするばかり。


 そんなラースには構わず、サーストは話を続ける。



「俺がこの世界に来た理由だ……実際は、食料を得るために来た訳じゃない」

『何!? じゃあ何故ニ……!?』

「力を感じたからだ、同類、類似 しかし相異……俺と“同じ” そしてとても強力な、エレメリアンの力をな」

『イヤ理由になってねェヨ! 何でお前は立ちはだかったンダッテノ!!』



 ラースの強い口調での問いかけに、サーストは憑き物が落ちた様な声で坦々と答えた。



「一つは渇きを癒すためだ……俺は強くなり過ぎた。そんな俺に……手加減でも最後まで折れずに立ち向かって、傷を入れてくれたのはコイツが初めてでな……つまり個人的な事だ」

『ガチで個人的な事じゃねェカ!? そんなんで殺され掛けちゃたまんねェヨ!!』

「しかし……俺が感じたのはもっと強い力だった筈、そして彼女の内なる力と実力がかみ合わない……そう思ってもいたが……謎、不思議、不可思議……それらも解けた。正体はお前か」

『……ア〜、やってきたのは俺の所為カヨ』



 こんな闘いに発展した
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