二十四章 幕間劇
妾人数確認者の結菜と双葉
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・・・・」
双葉には違和感を感じ取ったようで、その違和感とは俺の回りにいる者達にしては雰囲気が随分と違うようだと指摘していた双葉だった。俺ら周辺にいる者達はよく笑っているという疑問になった。松平のは幕府に機嫌伺いに来るだけの使者や商人たちと同じ顔だと言ってた。双葉の評価に、俺と結菜は顔を見合す。
「・・・・す、すみません!私ったら、久遠様の身内の方に何て失礼な事を・・・・」
「さすが双葉と言いたいくらいだな」
「何がですか?」
「こっちの事よ。気にしないで」
伊達に将軍の影武者をやっているからか、たくさんの使者と面会してきたから分かるのかもしれないな。大人しいお嬢様に見えたとしても、余計な事を知らないからこそ人の本質が見えてしまうほどの潜在能力。運動面では古来「火事場の馬鹿力」などと呼び習わされ、頭脳面に関した場合、多くは潜在脳力と表記されているはずだからこれで合っていると思う。
「一真様ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!」
行こうと言おうとしたら、向こうから力一杯に駆けて来た声は勢いを緩める事なく俺の腹まで飛んでくるところを、片腕で綾那の頭を止めてみせた。
「おいおい、このままだったら俺が気絶しているぞ?綾那。それと走ってくるなとあれほど言ったではないか!」
「ごめんなさいなのです!一真様に来てもらいたくて呼びに来たのです」
俺を呼びに来ただと?そう言うと俺はそうかと言ってから綾那について行く。
「あ、一真様!」
で、そこにいたのは人数が多い庭で一杯だった。出陣準備をしてたはずの一真隊に三若だけではなく、柘榴や兎々の姿も混じっているような・・・・・。
「蹴鞠なの!」
「蹴鞠でこんな大人数で集まったのか?」
「そうっす!どこの国が一番強いか勝負っすよ!」
「そんなの、我らが武田軍団に決まってるんだぜ!」
「そうなのら!」
柘榴は蹴鞠なんかできるのか?そういう視線をしていたらバカにされた気がするっすと言われこのくらい嗜みだと言った。柘榴が蹴鞠だなんて似合わねえよ、まだ槍持っていた方だと思う。松葉は仕方ないと言うから、賛成意見のようだ。
「そうそう。突撃する事しか考えてないからだぜ!」
「・・・・粉雪と兎々が蹴鞠する時点で、同じような感じだと思ったが。違うのか?」
「な、なんれすとー!」
「こ、このくらい、嗜みなんだぜ・・・・」
「蹴鞠勝負なら、一番強いのはボクら織田軍団だ!なあ、犬子、雛!」
「当たり前です!」
「雛は別にどうでもいいー」
和奏に犬子はやる気十分だが、雛はどうでもよさそうな感じだった。
「そうっすかー?尾張の兵は弱卒揃いって聞いたっすよ?」
「おい一真!
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