第1章
旧校舎のディアボロス
第3話 俺、人間やめました!
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しまい、無意識に発現してしまったからだ。
神器を発現しているときなら、こいつは俺の体を奪える──なのに、こいつはそれをやらなかった。さっきからそれが気になってて、こうして訊いているわけだ。
『そりゃおまえ、普段は澄ました感じのおまえがあそこまで感情的になってたんだぜ? 邪魔しちゃおもしろくねぇだろ?』
・・・・・・おもしろくないって・・・・・・そんな理由でかよ・・・・・・?
『俺はおもしろそうなことを探すことには一切妥協しねぇのさ』
「・・・・・・じゃあ、あれや過去の所有者たちの件も?」
『・・・・・・あー、あれな。過去の所有者の肉体を奪ってたのは、その所有者や周りの環境がおもしろくもなんともなかったからだよ。だから──」
おもしろくするために肉体を奪ったと・・・・・・?
『そうそう』
・・・・・・ハタ迷惑な話だ・・・・・・。
『あぁ、おまえのに関しては別の理由だぜ』
なに? どういうことだ?
『いやほら、おまえら、ガキのころに親死んでるだろ?』
ッ! チッ、いやなことを思い出させる・・・・・・。
『で、おまえの兄貴がおまえらを養うためにいまの仕事をやってるわけだが、当時のおまえらはなんの仕事をやってるかわからなかっただろ? 俺もわからなくてな。それを確かめたくなったのさ』
・・・・・・それであんなことしたのかよ。本当にハタ迷惑だな。まぁ、その事件でおかげで俺たちは兄貴のやってる仕事のことについて知ることができたわけだが・・・・・・。
『ぶっちゃけると、今回は宿主さまの肉体を奪うつもりはないぜ。見てても退屈じゃなさそうだからな。だから、俺の力を遠慮なく使っていいぜ』
「・・・・・・信用できるか」
『信用ねぇぇ。ま、いいや。たまには話し相手になってくれよ? 退屈なんだからよぉ──て、おい。無視すんなコラ──』
ドレイクが何か言ってくるが、俺は無視して家に向かう。
そうだ。千秋への説明も考えておかないとな。・・・・・・・・・・・・荒れそうだな・・・・・・。
それから家に着いて、すぐに千秋と鉢合わせた。予想通り、イッセーの状態に慌てたり、イッセーが生き返ったことに涙を流しながら安堵する千秋をなだめるのに苦労するのだった。
―○●○―
「おまえら・・・・・・マジで夕麻ちゃんのことを覚えてないのか?」
「・・・・・・だから、そんな子知らねぇって」
「何度も言うが、俺たちはそんな子紹介なんてされてないし──おまえに彼女とかありえない」
学校の休み時間、俺は松田と元浜に夕麻ちゃんのことを訊くが、二人とも知らない──ていうか、初めからいなかったふうに言う。
あの日──夕麻ちゃんとデートした日、俺は彼
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