第1章
旧校舎のディアボロス
第2話 彼女に殺されました!
[7/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
大量に噴き出し・・・・・・イッセーはそのまま力なく倒れてしまう。
「あら? 人がいたのね?」
俺は天野夕麻を無視し、イッセーのもとに駆け寄る。
しゃがんで脈を確認すると、まだ脈はあった──が、明らかに出血多量・・・・・・死は免れない現実だった。
「あぁ、あなた。その子の友達だった子よね?」
後ろで天野夕麻が問いかけてくるが、俺は答えず、振り向かないで訊く。
「・・・・・・なんでだ・・・・・・?」
「うん?」
「・・・・・・なんでイッセーを殺した?」
「あら、ゴメンね。その子が私たちにとって危険因子だったから、早めに始末させてもらったの」
イッセーを殺した謝罪と理由を言うが、そこに誠意なんてものはなかった。
「恨むなら、その子に『神器』を宿した神を恨んでちょうだい」
「──知るかよ」
「?」
俺は首だけ後ろに向け、天野夕麻を睨む。
「そう言われて、『はい、そうですか』と納得できるかよ!」
俺は明確な殺意を堕天使に向ける。
「安心して。見られたからにはあなたにも死んでもらうから。よかったわね? お友達のところに行けるんだから」
そう言うと、天野夕麻の手にイッセーを貫いたものと同じ槍が握られる。
「お友達同士仲良く、天国に行きなさい」
その言葉と同時に槍が俺の胸目掛けて投げられる。
だが──。
ガシッ。
俺はその槍を刺さる寸前で掴んでいた。
「ただの人間が光の槍を素手で掴んだですって!?」
そのことに天野夕麻が驚愕をあらわにする。
「──俺がただの人間なんて誰が言った? 天野夕麻──いや、『堕天使』」
悪魔がいれば、その大敵の天使も存在する。その天使が欲を持ち、その身を天から地に堕としたのが堕天使だ。
自分たちの種族を脅かす可能性があるものを排除する──理解できなくはない。人間だってやってることだからな。だがな──それで納得できるほど、俺は人間できちゃいない!
「・・・・・・私たちのことを知っている! いえ、だからといって、私の光の槍を素手で掴むなんて──」
堕天使が槍を掴んでいる俺の右手を見て、怪訝な表情を浮かべる。
俺の右手を緋色のオーラが覆っていたからだ。
オーラが次第に全身から溢れ、掴んでいた槍はオーラによって消滅する。
「──ッ!? あなたも『神器』を──」
堕天使が驚愕しているスキに、俺は堕天使に肉薄する!
堕天使は慌てて光の槍で刺突を放ってくるが、俺はそれを避けると同時に堕天使の腕をつかんで引き寄せる!
「──裡門頂肘!」
ズドォォッ!
「──っっ!?」
俺の肘打ちを受け、堕
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ