第1章
旧校舎のディアボロス
第2話 彼女に殺されました!
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もイケメンだし──まさにイケメン兄弟だ。
そんな明日夏たちとは幼馴染みで、明日夏とは親友と呼べる間柄だ。
「ん?」
ふと、俺の目に紅色が映る。
紅い──ストロベリーブロンドよりもさらに紅の髪を持った少女が、旧校舎の窓からこちらを見ていた。
リアス・グレモリー──この駒王学園の三年生。俺の先輩にあたる。我が学園のアイドルでもある。出身は北欧っていう噂だ。
いいなぁ・・・・・・あの真っ赤な髪・・・・・・。
俺がその真っ赤な髪に見惚れてると、リアス先輩は身を翻して中のほうに行ってしまった。
―○●○―
「・・・・・・なんかゴメンな──千秋」
俺は隣にいる千秋に謝る。
あのあと、松田と元浜と別れ、一人帰ろうとしたら、一人校門の前にいた千秋を見つけたのだ。──どうやら、俺を待っていてくれたみたいだ。
・・・・・・なんか申し訳なくなり、いまこうして謝っているわけだ。
「いいよ。私が勝手に待ってたわけだから」
「・・・・・・つってもなぁ・・・・・・」
「気にしなくていいよ。・・・・・・あんまり気にされると・・・・・・私まで申し訳なくなる・・・・・・」
うーん、そこまで言われるたら、気にしないほうがいいのか?
「そういえば、明日夏は?」
「買わなきゃいけないものがあるから、商店街のほうに行くって」
「そっか」
──あいつ、完全に主夫みたいだな。
冬夜さんと千春さんは仕事の都合で家を空けている。そのため、明日夏が自主的に家事なんかをやっているわけだ。その姿はもう主夫と言ってもいいぐらいだ。イケメンだし、性格も悪くないし、たぶん、いい旦那さんになるだろう。
・・・・・・それに引き換え俺は・・・・・・学校では松田と元浜と共に変態三人組と女子に嫌われ、彼女のいない学園生活を送っております。
クソッ! なぜだ!? 当初の計画では、入学早々に彼女をゲットしているはずだったのに!
そのために、女子の多い駒王学園に冬夜さんの家庭教師とスケベ根性で入学したのに!
女子が多ければ彼女の一人や二人、すぐにできると思ったのに──結果は一部の男子──いわゆるイケメンがモテて、俺なんて女子の眼中に入ってなかった。
・・・・・・・・・・・・はぁ・・・・・・世の中不公平だよなぁ・・・・・・。
・・・・・・俺たちの相手をしてくれる女子なんて、ここにいる千秋ぐらいだ。
ちなみに、千秋とは仲のいい幼馴染みで、とくにそれ以上でもそれ以下でもない。
定番の仲のいい幼馴染み同士が恋人に──なんて展開はもちろんなかった。千秋にとって俺はもう一人の兄みたいな感じなんだろうな。俺も千秋のことを妹のように思っちゃいるけど。
・・・・・・・・・・・・はぁ・・・・・・暗い青春だぁ・・・
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