空白期 第17話 「フェイトの初デート?」
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からな。しかも相手は大人の女性……俺のよく知ってる人なんてレーネさんくらい。
でもあの人とリンディさんを比べるのはダメだよな。桃子さんとはお菓子の話ばかりだし、力になれそうに……ん?
不意に目に留まったのはフェイトの髪。普段はリボンでふたつに結ばれている髪は、今日は下ろされていて毛先のほうでまとめられている。リンディさんも髪をいつも束ねていたはずだし、リボンや髪留めなら子供が買ってもおかしくないものではないだろうか。
「えっと……どうかした?」
「あぁいや、君って普段は髪結んでるよね。リンディさんっていつも髪結んでるからリボンとかどうかなって思って」
「あ……うん、いいかも。その……ショウには場違いかもしれないけど行ってみていいかな?」
「買うのは君なんだから好きなところに行ってくれて構わないよ。それに……髪留めとかは何度か買ったことあるし」
男である俺が髪留めを買うというのは、なかなか精神力が必要なことだ。周囲に同年代の子供がいれば不思議がられるし、店員からは母親や仲の良い異性にあげるのだろうとでも思われるのか笑顔を向けられる。
結べるくらい髪が長ければ買ってもおかしく思われないかもしれないが、結べるほど伸ばすつもりは全くない。もし伸ばしたならば、人のことを可愛いと言ってくる連中に最悪女装させられるかもしれない。あいつらの玩具になるのはごめんだ。
「そういえば、はやてがショウからもらったって言ってたね」
「はは……あんまり掘り下げないでくれるとありがたいかな」
「そんなことしないよ。ショウには今もこうしてお世話になってるし、人の嫌がることはしたくないから」
特別なことを言っているわけではないが、はやてやシュテルという存在が身近にいるせいかフェイトが凄く良い子に思えてしまう。
適度に会話しているうちに、フェイトがよく小物を買っているという店に到着した。中に入ってみると、小学生から子供連れの大人まで様々な年代が来店していた。お店の雰囲気は悪くないのだが、見た限り男は俺だけのように思える。
「えっと……外で待ってる?」
「いや、大丈夫。居心地が良いとはいえないけど、別に見られてるわけでもないし。それに今日は君の相談相手だから」
「そっか。じゃあできるだけ早く済ませるね」
フェイトに付いて行く形で店内を進む。シンプルなデザインのものから動物や植物といったものまで多種多様なものが販売されている。異性に対して小物を送るときはここを利用するといいかもしれない。まあ送る相手なんてはやてくらいしかいないのが現状ではあるが。彼女くらいしか誕生日を知らないし。
目的の売り場に到着するとフェイトは真剣な顔つきで商品を見始める。その姿にシュテルを思い出してしまうが、彼女と違って感情が表に出ているのでこれとい
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