空白期 第17話 「フェイトの初デート?」
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えもしたけど、何かに巻き込まれて遅くなったわけじゃなさそうだから安心した。
「えっと……へ、変かな?」
「ん? 似合ってると思うよ」
「そ、そっか……」
呟くように返事をしたフェイトは、やや俯きながら両手を合わせながらもじもじし始めた。表情だけ見れば俺の言葉に安堵したようにも見えるが、やはり肌の露出が多いのには慣れないらしい。彼女らしい反応といえば反応だが、どうにもこちらも対応に困る。
――はやてやシュテルとは反応が違いすぎるんだよな。レヴィと比べた場合は正反対と言ってもいい。あの子は恥ずかしがったりすることがないわけだし。服装とかは女の子らしいのに、どうしてああいう性格なんだろうか。
「……ショウ?」
「え、あぁごめん。とりあえず行こうか」
「う、うん」
俺達はリンディさん達へのプレゼントを買うために歩き始めた。歩き始めてすぐ、隣にフェイトがいないことに気が付く。首を回すと、ほんのわずかばかり後ろを歩いている彼女を発見した。歩くのが早かったかと思い速度を合わせたものの、また同じ状態になってしまう。
――えっと……恥ずかしいからあんまり見られたくないってことか。まあ気持ちは分かるからこのまま歩いてもいいんだろうけど、今回の目的は彼女のプレゼント選びだから会話はしないと。できるだけ前を見て話しかけるか。
「フェイト」
「は、はい!?」
「……何を買おうとか決めてる?」
「えっと……あまり高いのを買うのもあれだよね」
「そうだね」
「でも……出来れば喜んでほしいからあまり安すぎるのもダメかなって思うんだ」
確かに安物だと壊れやすかったり、見た目に問題があったりするからな。まあこういうのって気持ちが大事っていうし、リンディさん達ならフェイトからもらったものなら何でも喜びそうだけど。だけどこれを言ったところで彼女を余計に迷わせるだけかな。
「ふーん……じゃあ服とかでも買う気でいるの?」
「服……確かに日頃使ってもらえるのは嬉しいかな。でも……サイズが」
あぁ……子供の俺達からするとクロノはともかく、リンディさんのは困るよな。スタイル良いからちょうど良さそうなものでも着てみたら……、なんてこともありそうだし。
「アルフでもいれば良かったかもね」
「え……あぁうん、そうだね」
フェイトはどことなく落胆したような声を出したので、余計な発言だったかと思ってすぐに返事をする。
「そう気落ちすることないんじゃない?」
「え?」
「あのふたりだって趣味の違いはあるだろうし、別に同じものを買う必要はないだろ。リンディさんのは無理だろうけど、クロノと俺はそう体格変わらないから選べると思うし」
「そ、それって……はたから見れば私がショウに服を選んでるように見えるんじゃ」
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