空白期 第17話 「フェイトの初デート?」
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でも引っ越していい。
――はやてにも家族が出来たし、高町が魔法に関わったことで今では桃子さん達やバニングス達も別の世界があることを知っている。突然だと何かしら言われるだろうけど、別に会えなくなるわけじゃないんだから理解してもらえるだろう。
などと空を見上げながら考えていると、こちらに向かって駆けて来る足音が聞こえてきた。
「お、遅れてごめん!」
現れたのは待ち合わせの相手であるフェイト。ずいぶんと温かくなってきているわけだが、彼女の性格で袖なしの服を着るのは珍しいと思った。色も普段の印象とは対照的な白。とはいえ、決して似合っていないということはなく、清楚さや可憐さのようなものが感じられる。髪も下ろしていた、いつもよりも大人びて見える。
何か……えらく気合が入ってるというか、オシャレな格好で来たな。まあ彼女を含めて、服のセンスは良い子ばかりだから不思議じゃないけど。たぬき好きのあいつや油断すると仕事着ばかりになるあいつは分からないが。
「別に遅れてはないよ。待ち合わせ5分前だし」
「え、でも待たせちゃったよね?」
「まあ待ったといえば待ったけど、さっき来たところだし。遅刻したわけでもないんだから気にしなくていいよ」
実際のところはそれなりに待ったわけだが、バカ正直言う必要もないだろう。はやてとかシュテルとかレヴィとか、そのへん相手には言う必要があるだろうが、フェイトのような子に言ってしまうと必要以上に自分を責めてしまうだけのはずだ。
「そっか……ありがと」
「礼を言われるようなことじゃないさ。君は気を遣いすぎだよ」
「そ……そうかな?」
「そうだよ。他の子に比べたらね」
俺の気のせいかもしれないが、今日のフェイトはどこかおかしい気がする。積極的に話すほうではないし、性格もどちらかといえば内気だということは分かっているので会話がどうというわけではない。
だがいつもはもう少しこっちを見て話していたような……顔も何やら赤くなっているし、体調が優れないのだろうか。それとも俺の格好がおかしいのか……。
「なあフェイト」
「は、はい!?」
「えっと……どうかした? 何か様子がおかしい気がするけど」
「そ、そそそんなことないよ! その、何ていうか着慣れない格好だから落ち着かないというか。今日はアルフに勧められたのを着てきたから」
「ああ、なるほど」
どおりで肌の露出が普段よりも多いわけか。髪型は格好に合わせたんだろうな。今の格好は落ち着きがあるからツインテールよりは下ろしてるほうが合ってるし。
それに、待ち合わせギリギリになったのはアルフにあれこれ着させられてたからかもな。アルフはフェイトのこと大好きだし、服選びとかも時間かけて色々と試しそうだから。心の片隅でもしかしたら……、と考
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