宇宙戦艦ヤマト異伝
無人艦と凍結弾
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眼前で実証された。
独立星域≪イースター・ゾーン≫出身の指揮官、タルイ率いる乗組員が現れたのだ。
無限の宇宙には、想像を遙かに超える存在が実在する。
炭素=水素系種族の筆頭エリダヌ人、地球人達は再度の接触を試みた。
勇者達の命を救ってくれた恩人、女神に感謝の詞を届ける為に。
ヒンラート博士の精神的把握法、挑戦の姿勢は有益と認められたが。
次元跳航《ディメンション・ワープ》、時間跳躍《タイム・リープ》の実験は悉く失敗に終わった。
哲学種族ヒロト人、弗素系種族、珪素系種族も有益な助言は提供し得なかったが。
タルイ副戦団長と最大の理解者、リンゲ・サン戦団長は強硬に実験の継続を唱えた。
想像力を駆使、思い付く限りの荒唐無稽な方法も地道に試し続けた末に。
次元断層が生じ、太陽系防衛戦の続く複製世界に繋がったのだ。
エネルギー奪取弾を携え、瞬送装置も備える地球戦団数千隻が現れた。
宇宙空間は絶対零度の故、熱量を奪えば凍結し戦闘不能と化す。
防御力場は外部からの影響を遮断するが、内部の熱が流失の事態を阻む機能は無い。
合理的な判断、発想の転換は高く評価される。
自艦のエネルギーが減り、枯渇する事も無いのだ。
次元断層に落ち込んだ宇宙戦艦ヤマトも、エネルギーを周囲の空間に吸収され艦橋の照明が消えた。
スターシャの援助が無ければ、遭難した可能性が高い。
地球戦団の瞬送装置は跳航《ワープ》と異なり、人間を転送の場合に狂気となる確率が高いそうだが。
小型の瞬送連絡装置で瞬間物質移送装置と同様、手榴弾を転送する分には何の問題も無い。
再び真田志郎率いる地球人科学者、マッド・サイエンティスト達の出番となった。
彼等は瞳を輝かせ舌舐め擦りし、エネルギー奪取弾を分解し構造を研究。
エネルギー奪取弾の製造施設を設計、量産準備も整え稼働を開始する。
三惑星連合軍は嘗ての第5番惑星、小惑星帯≪アステロイド・ベルト≫を奪還。
寸暇を惜しみ、防衛線の再構築を急いだ。
エネルギー吸収防御壁、エネルギー奪取弾を備える戦闘衛星≪デス・スター≫も配置。
鋼鉄の砦を築くが、戦線の悪い予感は的中した。
伝説の電脳機械人《ポスビ》が操る破片船、フラグメント・シップに装備される時間バリア。
≪相対時間フィールド≫を投入してきたのだ。
最大80時間先の未来へと力場内部を時間移動させ得る、相対時間フィールド。
時間の壁に隔てられた無限艦隊には、エネルギー奪取弾も無効であった。
対抗策は点射、多数の火砲を1点に集中するピン・ポイント砲撃である。
エネルギー転換の許容量を超える過負荷が、瞬間的に生じれば。
相対時間フィールド貫通、破壊を為し得る
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