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戦国†恋姫〜黒衣の人間宿神〜
二十四章 幕間劇
短刀の持ち主×藤川での茶の湯
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たのは床の間に飾るためではないぞ?主様を守るために使え」

「はい・・・・っ」

「良いモンがタダでもらえて良かったじゃねーか。得したな」

「そ、それはそうですけど・・・・恐れ多くてとても抜ける気がしないんですけど・・・・」

「別にそう畏まる事もあるまい。主様が創造の力で創った短刀よりも、この間は余を叱りつけた者なのじゃから。短刀一振り何を恐れる事がある」

そしたら俺の力よりも一葉に貰った方が身のためだと思っていた一葉であったが、ひよは俺が創った短刀や一葉からもらった物でも恐れる事があるそうで。刀は人を殺すもんだから、抜いて斬らなければなまくらも銘刀も変わらないと思った。小夜叉が同じことを言っていたけど、短刀をあげた本人も分かっておるではないかとな。まあ戦闘好きにとっては飾り物と銘刀であっても、抜かなければ使えない武器である。小夜叉の物言いにも、一葉は楽しそうに笑っていた。公方の正体や俺の正体を知っていたとしても、口の聞き方が変わらないのは、桐琴か小夜叉しかいないだろう。

「そんで、一葉たちはこんなとこで何してる?」

「茶の席でも一服設けようかと思いましてな」

「うむ。この間街を歩いておった時、良さそうな場所を見つけてな。幽が茶をたててくれる事になった」

「ほう・・・・」

「今日の客人は公方様だけですゆえ、お三方もいかがですかな?」

「わ、私はもう今日はちょっと・・・・」

ひよはもう十分気疲れしてるから、使い果たしている状態だ。

「オレもそういうの興味ねえからいいや。あとで一真と母で試合をする約束だったからな」

「さっき約束したもんな、でもそれはあとでいいか?」

「おういいぜ、公方と付き合った後なら構わねえよ。それに母も今じゃねえからな」

「小夜叉殿も少しは茶の湯など学んで、わびさびの良さなど身に付けてはいかがですかな?ほれ、そこの小洒落た茶壺など、大変お安くなっておりますぞ?今なら脇の茶筅に加えて、奥の茶釜も一揃えにして、何とたったの・・・・」

おい、ここは通販番組じゃねえんだぞ?そこら辺で怪しげな外国人=南蛮人とか出てきそうな雰囲気だ。それに小夜叉に茶の席は似合わない、山で狩りをした方が似合うに決まっている。で、一葉から来るか?という事で目をキラキラさせて来て来てオーラ出されても困るんだけど。まあ模擬戦はいつでもできるからな、こういう時に限って小さい子の上目使い攻撃をしてくる。

「この時代の作法なんざ知らんが、それでいいんなら出席してやってもいいけど?」

「うむ!そうこなくてはの!」

という事で桐琴と小夜叉との模擬戦は館に帰ってからにする事となり、ひよと小夜叉と別れてやってきたのは街の東側を流れる大きめの川だった。

「藤川か・・・・」
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