第一部 学園都市篇
第3章 禁書目録
七月二十六日・夜:『スクール』
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「……逃した、か。一体、どんな能力だよ、あれは?」
呆れた笑みを浮かべ、羽を消す。振り返った帝督は、ドレスの少女とゴーグルの少年に向き直る。
そして、『無くなっている』怪物の姿に、一瞬二人を睨んで。
「違うわよ……気付いたら、『溶けてた』わ。水から出したクラゲみたいに、ね」
「で、ですが、この筒は確保してます」
「チッ……」
その言葉に、帝督は渋々と言った具合に髪を掻き上げて歩き出す。恐らくは、遠くから響くサイレンの音に面倒を感じたのだろう。
宥めすかす事に成功した二人、特にゴーグルの少年は酷く安堵した吐息を漏らした。だから。
「……しかし、あの猫野郎。昔……何処かで……」
帝督が漏らした、その言葉。それに気付く事は、無かった。
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