十二話:うちの猫は可愛いです
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てくれた兄さんは……いないんだな。
そんなの分かりきってたことなのになあ……。
どうして探してしまうんだろうな……。
「そ、そこはだめにゃ…♪」
何やら艶めかしい声を上げて鳴きだす黒歌……はあ。
こいつはまた俺をいじろうとしているのか?
だが、いつもいじられっぱなしの俺だと思わないことだな!
「にゃ!?きゅ、急に激しすぎるにゃ!」
黒歌を撫でる手をいつもより強めるとそんな声を上げる。
いつもならここでやめてあげるのが俺だが今日の俺は一味違うぞ?
「そうか?まだまだだと思うんだけどな」
「ひゃっ!そ、そこはだめにゃあ…」
「ダメって言ってるのに体は全然嫌がってないよな?
いつでも逃げれるのに少しも逃げようとしてないぞ」
「だ、だって気持ちよくて体に力が―――ひゃう!?」
「ここが気持ちいいのか?」
「にゃ、にゃ…だ、だめぇ…気持ちいぃ…」
「随分と従順になってきたな」
「言わないでぇ」
俺はただ単に黒歌を撫でてるだけだからな?
別にいやらしいことなんか少しもしてないぞ。
猫の喜ぶポイントを撫でてるだけで何もエロいことなんかない……声以外は。
「も、もっと…欲しいにゃ」
「ダメじゃなかったのか?今ならやめてもいいんだぞ?」
「うう、ルドガーのイジワル……」
「俺は黒歌の嫌がることをやりたくないからここでやめるよ」
「ま、待ってにゃ!……お願いだからやめないでぇ」
「しょうがない奴だな……それじゃあ、これなんてどうだ?」
「あっ…あっ!き、気持ちいいにゃ…っ!?は、激し過ぎ―――にゃああああん!!」
もう一度言うけど俺はただ単に猫黒歌を撫でてるだけだからな?
やましいことは一つもない。
結局、俺と黒歌のスキンシップは黒歌が人の姿に戻ったことで終了した。
いや、猫の状態なら撫でれたけど人の姿は色々とまずいだろ?
ヘタレとか言うんじゃないヘタレとか。
大体、人の姿に戻った時なんか上気した顔でこっちを見つめてきて
『もっと……』なんて言うから危うく俺の理性が飛ぶところだった。
だから俺はヘタレじゃない!
「うーん、体中がなんだか火照ってムズムズするにゃ…」
「ごめん……調子に乗りすぎた」
「責任……とってくれるかにゃ?」
そう言って、グッと顔を近づけて俺の目を見る黒歌。
うう、いつもと違って目が本気のような気がする……。
目が合わせられずに最大限に顔を逸らす。
「なーんて冗談にゃ♪」
「は?」
「ルドガーがお姉さんを虐めるから、お姉さんも仕返し、しただけにゃ」
「そ、そうか……」
「でも埋め合わせは今度必ずして貰うにゃ」
何やら面白そう
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