1部
24話
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り、そのスピードで首を持ち手としての纏は人体を先端速度時速300km超の鞭へと変化させて周囲を薙ぎ払う。単純な話、人間の重さを持った鞭を時速300kmで叩きつけるのだ。
威力としては並の人間を殺して余りある威力だろうが、鞭は一回で壊れてしまうのが欠点だな。
おや?ほう、持ち手だけは残ったようだな。
私が存外丈夫だった鞭だった物を私の周りに広がる血の海に投げ捨て、周囲に視線を向けると蜘蛛の子を散らすようにならず者達は橋から飛び降りて逃げた。
この高さから飛び降りれば骨が何本かは折れるな……運が良ければ助かるが、運が悪ければそのまま溺死と言ったところか。
「う、うう……」
ふむ、逃げる時に転んだ上に他の者に踏まれたものの奇跡的に生きていた者がいたようだな。どうやら脚の骨が折れていて歩けないらしく、両腕を使って這って動いているようだ。
しかし、私が近づく気配を察して悲鳴を上げて慌てて逃げようとするがその動きは私の歩みよりも遥かに遅い。
今回はこれで終いにするか。取り敢えずガトーを狙ったならず者を追い払う行為としては十分だろうし、私の憂さも大分晴れたといえる。
「さようならだ、名も知れない人間よ」
私がチャクラを纏わせた掌を彼に振り下ろし、その命を弾けさせようとした瞬間に私の腕が誰かの腕に握られて止められた。
「ヒジリ、やりすぎだ」
私が視線を腕の主に向けるとそれはガイ先生だった。
「やりすぎですか……それもそうですね。予定より殺しすぎるところでした、半数以上を殺すのは流石にやりすぎですね」
「そういう問題じゃない。お前ならもうここまでの事をしなくても追い払えたはずだぞ?」
「先生、私は障害を排除しただけです。そこにやり過ぎもなにも無いでしょう?それに端金で雇われたこんあならず者達から何かしら有益な情報を得られるとも考えられません。
寧ろ、半数を直接殺さなかったというのは我ながら随分と慈悲深いと思いますが?」
「違う、俺達忍は人殺しを躊躇ってはならないが、殺人鬼にはなってはならないという話だ」
「……意味がよく分からないのですが?」
「ならばハッキリと言おう。その仮面越しにでも分かる笑顔はなんだ?」
…………そうか、私は笑っていたのか。
「ヒジリ、今後殺しに快楽を持ち込む事は絶対に許さんぞ、いいな?」
「……分かりました」
我ながら嫌になるな……結局の所、私の本質はあの時から微塵も成長していないと言うことか。
そんな私の苛立ちを示すかのように、橋の上の残骸を海に落として片付けるために発動した弁財天の術はかつて無い程に乱れた形だった。
その後、橋から飛び降りて逃げ出して助かったならず者共の生き残りは突如として決起した建設グループの面々に痛
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