暁 〜小説投稿サイト〜
黒猫が撃つ!
一弾 武偵と掃除屋……
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??」

その騒ぎに気づいたのか、扉が開かれ中から煙草を咥えた女性や眼鏡をかけた女性が廊下に顔を出し、姿は見えないが声だけは聞こえる女口調の男性の声が聞こえた。
ポニーテールの大女はサヤや眼鏡をかけた女性やアリア達と何やら話していたが方針が決まったのか体を起こしてなりゆきを見ていた俺の方に寄ってきて言った。

「ワイに一撃入れる餓鬼とは面白いな。
ちょっとおとなしくしてろや!
ワイが校長と話しをしてくるから……」

「大丈夫かよ??」

思わずそう突っ込んだ俺は悪くねえ……よな?

ちょっとした騒動があったあの後、大女と煙草を咥えた女性とサヤが退室し、探偵科(インケスタ)と呼ばれる推理や考察力、洞察力などが求められる科の担当教師、サヤやアリア達の担任らしい教師に教務科室(マスターズ)の中に案内された俺達は部屋の中に多数並べられている教職員用の机の一つを周りを囲むようにしてその机の主が戻ってくるのを待っていた。俺達が取り囲む、この席の主の名は蘭豹と言うらしく、俺を銃撃してきたあのポニーテールの大女がそうらしい。キンジやアリアが言うには、強襲科(アサルト)と呼ばれる強襲を専門とする技能を教える科目を担任している教師で、香港と呼ばれる街のマフィアの娘でもあり、人間離れしたとてつもない怪力の持主らしく、何でも素手でバスを横転させたり、酔った勢いでこの学校が立つ人工浮島(メガフロート)に素手で地面に大穴を開け、挙句には傾かせるなどの被害を出している問題教師らしい。

バスを素手で横転とか、浮島を傾かせるとか、いろいろおかしいだろう??
などと心の中で突っ込みつつ、さり気なく周囲を見渡した。
今は放課後とは言え、任務の報告、調査の確認や訓練の指導などで室内には二、三人の教師しか残っていなかった。
俺が周囲を見渡していると職員机上の電話が鳴り響き、一緒に残っていた女性教師がすぐさま電話に出た。

「はい、高天原です。
はい、わかりました……」

受話器を置いた女性は俺に視線を向けると告げられた内容を話し出した。

「ハートネット君。校長先生がお会いになられるそうですよ。
今から10分後に校長室でお待ちしているそうですので一緒に行きましょう」

「了解っと……」

「あ、あの先生。私も一緒に行きたいわ」

「お、おい。アリア」

俺が返事をするとすかさずアリアが追てくるという意思表示をした。

「う〜ん、ごめんね。神崎さん。それは無理なの。
校長先生はとってもお忙しいからお会いするのはハートネット君だけなのよ」

「ッ??」

子供を宥めるように、アリアを言い聞かせる女性教師。
表面上は和やかだが今、彼女から得体のしれない殺気を感じた。
いや、彼女だけじゃねえ。
この部屋全体から
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