第九章
[2/2]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
スに出ているのだ。その願い通り海に行っているのである。
「楽しくやってるかしら。スタイルも整ったし」
彼女はスタイル、そして亮子は体力。それぞれ欲しいものは身に着けることに成功したのである。やはり身体を動かすことこそが大事であった。
「夫婦仲良く」
「じゃあさ」
考えていると宗重が彼女に声をかけてきた。
「行こうよ」
「あっ、そうね」
声をかけられ我に返る亮子だった。
「それじゃあ。二人でね」
「途中でへばったら駄目だよ」
「わかってるわよ」
笑顔で夫に返す。
「その為に。しっかり身体整えてたのよ」
「走ってだよね」
「そうよ」
このことは夫も知っているのだった。
「それでよ。だから」
「そこまでするなんて」
「驚いた?」
「そうだね」
妻の言葉を認めて頷く。
「僕はそこまでしないからね、とても」
「すると思うわ」
しかし亮子はここでこう言ったのだった。
「あなたも。するわ」
「するかな」
「するわ、絶対にね」
絶対と言い切ってさえみせる。
「私もそうだから。あなたも」
「僕も。そうかな」
「するわ。ほら、いつも」
「いつも?」
「散歩の時だけれど」
彼女が話すのはその時のことだった。二人が休日にいつも並んで歩くその散歩のことだ。二人にとってはかけがえのない時間にもなっているのだった。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ