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真・恋姫†無双 劉ヨウ伝
第137話 愛紗仕官する
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渚が許可を出すとは思えない」

 美羽は喜々とした表情で明命に駆け寄ったが、直ぐに暗い表情に変わった。

「私と亜莎。警備兵を連れて城下の視察と言えば何とかなるかなと」
「明命、それ名案だと思います! あの襲撃の所為で城下に住む多くの民達は美羽様のことを心配しています。美羽様の元気な顔を見れば民達も安心すると思います」

 亜莎は笑顔で明命と美羽の顔を順に見て言った。正宗は美羽と明命、亜莎の様子を微笑ましそうに見つめていた。

「いけそうな気がするのじゃ! 明命、亜莎。妾は渚に談判にしにいく」

 美羽は明命と亜莎の案に喜色で高台を降りていく。

「兄様! 城下に行けることになりましたら、今度こそ昼餉を食べに行きましょうね!」

 美羽は高台と地上を繋ぐ階段の途中で立ち止まると高台に留まる正宗を見て手を振りながら言った。正宗は美羽に優しい笑みを浮かべ手を振って肯定の返事をした。



 美羽は渚を説き伏せることに成功した。彼女は今城館の入り口にいた。

「おおっ??????! 妾は戻ってきたのじゃ??????!」

 美羽は城館の入り口を超えると元気一杯に背伸びをしながら大きな声で言った。

「本当に久しぶりだな」
「正宗様も城下には出ておられなかったのですか?」

 明命が正宗に不思議そうに尋ねてきた。彼女は正宗と賊の戦闘の後処理をしていたため、正宗の戦闘能力が只者でないと推測していた。そんな人物なら現在の警備状況であれば城下に出ても問題ないであろうと思ったのだろう。

「慢心は命取りとなる。と言いたいところだが自分だけ城下を出歩き回るのは美羽に悪いと思ってな」

 正宗は頭を掻きながら明命に答えると、彼ははしゃいでいる美羽を見た。

「物々しいな」
「仕方ないです」

 正宗は美羽から周囲にいる兵達に視線を送ると、亜莎が苦笑いをしながら口を開いた。現在、周囲にいる兵達二十人、そして侍女二人。全て美羽を警護するために渚と侍女長・七乃(張勲)の差配で着けられた者達だ。

「兵達は分かるが侍女が何故いるのだ?」
「二人は七乃様の配下です」
「なんとなく予想は出来ていたが」

 正宗は面倒臭そうな表情になった。
 侍女は見なりこそ侍女だが、非正規戦を得意とする手練れで七乃の虎の子だった。腹黒な性格の七乃は侍女長に収まって以来、表舞台にでず影でこそこそと子飼いの暗部構成員を少しずつ増やしていた。組織の性格上、信用の置ける者達で構成する必要があるため人員の増員率は低い。

「ただの侍女ではないのだろうな」

 正宗は亜莎にだけ聞こえるような小さな声で囁いた。

「はい。七乃様の『虎の子』らしいです」
「虎の子」

 正宗と亜莎はひそひそと会話した。

「何時
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